山陰地方の大雪(平成22年12月~23年1月)
車が通れない真っ白な坂道
~消防団員が医療用酸素ボンベを徒歩で届けた~
(松江市 60代 男性 自治会役員)
この集落には、持病で医療用の酸素ボンベを使用している人がいました。集落から県道に出るには上り坂を約700メートルのぼらなくてはいけません。そこを上がるのにも、除雪が間に合わず、車では上がれない。高圧線の鉄塔や山の木々が倒れるような雪の降り方でしたからね。結局、その距離を消防団が歩いて運びました。普通に歩けば30分くらいですが、あの日は大変だったと思いますよ。何しろ一面真っ白で、道がわからない状況でしたから。県道だけをきれいに除雪してもらっても、私たちはこの地区から出ることができないのです。ちなみにその酸素ボンベが必要だった人は無事でした。
今回の雪害を機に、この地区にも除雪機を1台配置してもらうことになっています。雪害があってからすぐに県と市町村の話し合いがあり、幹線道路から家々まで除雪の順番を決めたようです。