「被災者への声かけにも心配る」

平成22年梅雨前線による大雨災害(平成22年7月)

被災者への声かけにも心配る
~気持ちが通じた時に小さな喜び~

(山陽小野田市 30代 女性 看護師)

私は被災した商店街の中を徒歩で回っていました。自分自身が大きな水害が無いところで育ってきましたので、活動を始めた当初は、見ればがんばっていらっしゃるのが伝わってくる被災者さんへ「どうですか?」と声をかけることにためらいがありました。だんだん数を重ねるうちに少しは慣れてきましたが、やっぱり難しいです。

ナースという立場上、医療的な観点から、サンダルで作業をしてケガをされた方に「自分たちの身を守って欲しい」というような指導をするのですが、翌日、その被災者さんがわざわざ作業の手を止めて、「昨日言われたから、ちゃんと病院へ行ってきたよ」と言ってくださった時は、自分の言ったことを受け入れてくれたのだなと嬉しくなりました。

「体調崩されてないですか」、「ケガとかされてないですか」と表情を見ながら声をかけますが、保健センターの方とか他にもいろいろ声かけしているので、「また来た」って言われたり、作業の手を止めたくないのか嫌な顔をされることもありました。

ボランティア活動の中で、「寄り添う」っていうか、言葉は伝えられなくても「ちゃんと心配している人がいるよ」ってことを伝える大切な時期があると聞いていますが、そういう力になれたらいいなと思いますね。

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内閣府政策統括官(防災担当)

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