「竹やぶの水止まったと思ったら、家の前に土石流」

平成21年7月中国・九州北部豪雨(平成21年7月)

竹やぶの水止まったと思ったら、家の前に土石流

(防府市 60代 男性)

朝起きて見たときには、私の家の西側の竹やぶを水が流れていましたが、1時間も経たないうちに、その水が止まったんですよ。「おかしいな」と首をひねっていると、「家の前がおかしいよ!」と言う家内の声がしました。飛んで行くと、もう家の前は土石と水と砂でいっぱいで、家の中も敷居の高さまで埋まっていました。

東側の農道も一つの大きな川になって、水が流れていましたから、逃げようにも、足をすくわれそうでしたので、消防署へ電話をしたのですが、だれかが先に電話されよったらしくお話中で出ないんですよ。

そのうち、消防署の人が来てくれてね。「家は?」と言うから、「大変なことになってる。家内は足が悪いから、連れて出るのはどうしたらいいかと今考えよる」と言ったら、「私がおんぶして、大きな道路まで出ましょう。おたくは後をついてきてください」ということで、家はがらんとしたまま、避難しました。

今回みたいに、土石と流木がみんな流れ出たということは今まで経験したことがないし、僕らよりはるかに歳とった人でも、「こんな経験したことないぞ」というようなことでね。だから、家内を含めて家族がケガをしなかった、無事に逃げられたというのが一番の救いだったですね。

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