平成21年7月中国・九州北部豪雨(平成21年7月)
たな田がナイアガラの滝のよう
(防府市 60代 男性)
私らは田んぼをつくっておりますが、毎年8月には土のうを積んで川の水をせきとめて、それでやっと取水するぐらい、この辺は雨がそう多くない地域なのです。
その日は、ちょうど新しい橋もかかり、うちの家のところまで、路盤の整備が終わったと言うことで、県の工事検査が入る予定でした。
朝の8時半ごろ、雨が降っていたので、「ちゃんと水が流れているかな」と橋を見に行ったんです。その頃は、まだ橋まで50センチ以上余裕があって、「まあまあ、大丈夫だな」と思いながら家に帰りました。
それから10時過ぎたころだったでしょうかね。雨がどんどん降るので、「えらく降るな」とつぶやきながら、ひょっと外を見ると、段々畑になっている田んぼがナイアガラの滝みたいに、水と泥がどんどん流れ落ちていました。
そのうち、まわりの道路も水浸しになって、家の敷地内にも水と泥がどんどん入りはじめました。で、「これはどうにもならんな」と、県の土木のほうに電話をしたのです。