平成11年台風第18号(平成11年9月)
勝手にライトやクラクション
~浮いた車が柱にぶつかり家ごと揺れた~
(宇部市 60代 女性)
家の前の道路も高潮で冠水し、外にいられない状況でした。それでも、車庫の車が心配で、カーテンを開けて見ていました。すると、車のライトがパーっと点いたんです。
「まあ、あなたライトをつけたままだったの」、「そんなことないよ」というような会話をしていると、クラクションがバーっと鳴りだしましてね。
だれがライトを点けて、クラクションを鳴らしているのか不思議に思っているうちに、車は舟のように浮いて、車同士が揺れてぶつかるようになりました。そして、その車が車庫の柱にドスン、ドスンとぶつかるんです。
うちの家の車庫は2階建てになっていて、下が車庫で、上が家屋になっているんです。その2階にはピアノが置いてあるから、車が車庫の柱にぶつかるたびに2階も揺れて、2階にあるピアノが上から落ちてきやしないか、気が気じゃなかったんです。
そうこうするうちに、母屋の床のあたりまで水が来ました。年寄りがいますから、「おばあちゃん、水が来たから、とにかく2階に上がって。車が当たって揺れているけど、大丈夫だから」って言ってね。でも、万一があるから、2階に上がる階段の上の方におばあちゃんを座らせました。「動いたらいけんよ」って言って。