平成11年6月末梅雨前線豪雨(平成11年6月)
ちょっとの手助けきっかけにみんなが動き出す
(呉市 70代 男性)
豪雨災害のときに、うちの下の家に土砂が「ダーッ」と流れこんだんですが、翌朝見ていても、家の人が土をどけようとしなかったんですね。息子二人とおふくろさんがいるのに、皆しょげてしもうとるんです。
私は、会社で働いていた頃、何がなんでもやっちゃると思った仕事を、一人でやり始めたら自然と「手伝いましょう」って来てくれた人がいたんです。そのことを思い出して、下の家の人も「わしが手伝う」って言わんと、こりゃ動かんぞと思ってね。
それで、「やろうや。今から土のけようや」って言ったら、その家の人も動き出しました。誰かがちょっと手助けしたら動き出すんですよね。災害の後というのは、いつもと違って誰も何にもしようとせんから、きっかけが必要なんだなと思いました。