長岡市の大雪(平成22年度冬期)
助け合いの文化は集落の誇り ~雪下ろしに駆けつける「遊雪隊(ゆうせつたい)」~
長岡市 60代 男性 遊雪隊隊員
インタビュー日:2012年10月5日
私の暮らす集落は長岡市内でも指折りの豪雪地帯で、全世帯35戸のうち約半数が家庭用除雪機を所有しています。冬の除雪は各家庭の日課。屋根の雪下ろしも年中行事のようなもので、ひと冬に10回程度は雪下ろしをするのが通常です。
除雪機を持たないのは高齢世帯など機械を動かす者がいない世帯ですから、当然、雪下ろしも自分たちではできません。そういう世帯のために、地域住民の有志で雪下ろしボランティアグループ、「遊雪隊」を組織しています。結成は10年余り前。現在の隊員は7〜8人で、市街地に住む人もメンバーになってくれています。
除雪が必要な世帯の情報は基本的に隊長を通じて入ってきますが、もともと集落全体が家族のようなもの。日ごろから自然に見守りができていますし、必要があれば正式なメンバーでない人も加わって手伝いに駆けつけます。隊員は皆、仕事を持っているので、活動はどうしても日曜日が主になります。現地で行うのは雪を下ろすことだけに限定し、下ろした雪はまた別のボランティアに片付けてもらうなど連携体制もできあがっています。
私たちに雪に対する不安がこれといってないのは、こうした助け合いの文化が根づいているから。この文化は、豊かな自然や美しい景色にも勝る、我が集落の誇りです。
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