平成19年能登半島地震(平成19年3月)
なべもセイロも吹っ飛んだ
~地震のときは身うごきとれず~
(輪島市 70代 女性)
私たちは、公民館でおもちつきのイベントをするというので、朝7時から出て、ちょっと早かったけれど、8時ごろにはもうセイロに蒸す準備をしていて、ガスにお湯をかけたりしていました。
そしたら「ドーン」という音と一緒に、5つ重なっていたセイロが全部ばらばらになって地面に落ちました。でかい音がしたから、「どこかに飛行機が落ちたのか」と思ったけれど、だれかが「地震や、しゃがめ、しゃがめ!」と。それから地面が大きく揺れて、私たちがいたテントが真っ二つに折れたんです。
それで、「だれか、ガス消して、消して!」と叫びました。ガスを消さなきゃいけないから、そこへはっていこうと思うんだけど、地面が波をうっていて、動けなかったんです。
あとで見たら、火は消えていました。でっかいナベにお湯がいっぱいわいていたから、そのナベがひっくり返って火が消えたんだと思います。ちょうど火のまわりに人がいなかったときだったから良かったけれど、そばにいたら大ヤケドをしていたと思いますね。