「川をはさんで天国・地獄」

平成16年7月新潟・福島豪雨(平成16年7月)

川をはさんで天国・地獄

(三条市 60代 女性)

今回のこの水で私たちは被害を受けなかったから、いろんなことが考えられると思うんですよ。被害を受けていたら、自分が立ち直ることで精一杯だと思います。

橋の向こうから、みんな避難所のあるこっちへ歩いて来るんです。ドロドロの長靴をはいて、まるで戦争の焼け跡から逃げてくるように。

ほんとうに川を挟んで私らは天国だし、向こうは地獄でした。被害に遭った人たちを目の当たりに見ていると、「ああ、こんなに大変なんだ」と、ほんとに毛穴が震えるっていうか、そういう感じでした。

おかげさまで川の向こう側が切れたので、うちには水が来なかったというのが、非常に、こっち側にいる人たちは感謝しているっていうか。じゃあ、できることは向こうへ返さんばだめだし、自分のところへ水が来たときはどうするかという、いい教訓になっています。

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