平成30年北海道胆振東部地震・全道停電
台風と地震で長引く停電
どうしよう冷凍庫 身近な困りごとで数日
40代 女性 観光協会職員
地震前の台風21号で、住んでいるところがしばらく停電になっていました。漁師をしている当時の彼氏(今の夫)からもらったホタテなどの魚介を冷凍していたので、長い停電で「ヤバイな」と思っていました。その停電が復旧したところで地震でした。
公営住宅の2階に住んでいたのですが、それなりに揺れたので、「津波が来るかもしれない」と思い、愛犬のチワワとどうやって逃げようかと考えました。車で避難しようとした矢先、津波の心配がないことが分かり、停電で真っ暗な中、やることもないので、犬と一緒にもう一回寝ました。
翌日に旅行会社を招聘するモニターツアーが入っていたので、職場に行かざるを得なくて、そこで厚真での被害に気づきました。定時で家に帰ると暗くなるので早帰りしたのですが、住んでいるところは停電だけでなく、携帯の電波も入らなくなっていて、何の情報も得られませんでした。
海のそばに行くと電波を拾える場所があり、そこにみんなが集まってスマホを使っていました。発電機を持っている漁師さんの家は、何軒か明かりが付いていて、“いいなあ、あそこ発電機があるんだ”と思っていました。
冷凍庫はなるべく開けないようにしていたので、カチカチに凍っていたものは何とかなるかなと思っていましたが、アイスは溶けていました。台風の後、地震でまた停電になり、本当に腹が立ちました。
厚真の方には申し訳ないのですが、その被害について考える余裕がないくらい、冷凍庫の心配、身近な困りごとでの数日を過ごしていました。