電池の腐食でラジオ使えずに情報収集できず

平成30年北海道胆振東部地震・全道停電

電池の腐食でラジオ使えずに情報収集できず

80代 男性 資料館館長

有珠山の2度の噴火に立ち会ってる私は、変に地震慣れしていて、寝ていてもP波※を感じる体質なのです。「あ、何か起きるぞ」と目を覚ますと、S波※がドンときて、音もなく、ゆさゆさと揺れました。有珠山の火山性の地震なら、P波もS波もなく、足元からドカンと来るので、そうではないとすぐ気づきました。

「釧路か十勝か、どこかで相当な地震が起きたな」と思い、枕元のテレビをつけて震源の位置を確認すると、その一帯が樽前山の噴出物の堆積層なので、山崩れなどの被害が出るのではと心配になりました。その十数分後、被害の実態が分かる前に停電して、携帯ラジオを取り出したのですが、入れっぱなしにしていた電池が腐食していて、スイッチを入れても機能せず使えませんでした。うかつでした。

いつもなら、災害のニュースを全てビデオに収録しておき、後で参考にするのですが、停電でそれもできませんでした。電気が復旧して、ぱっと部屋が明るくなった時は全身、脱力でした。すぐ、テレビに飛びついたのですが、地震の情報は定時ニュースぐらいになってました。


※P波とS波:地中を伝わる速度が速く、最初に地表に到達する地震の波をラテン語で「最初」の「Primae」からP波、P波の次に到達する「第2の」を「Secundae」でS波と呼びます。S波によって地面は大きく揺れるので、P波を素早く解析してS波がくる前に地震の揺れに関する情報を伝えようとしているのが緊急地震速報です。(日本地震学会のWebサイトから要約)

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