特集 阪神・淡路大震災から25年
~震災を風化させず、今後の災害に備える~



住民一人ひとりの主体的な避難行動に向けた取組み
〈兵庫県災害対策課〉

主体的な避難行動の推進

本県では、平成30年11月に「災害時における住民避難行動に関する検討会」を設置し、平成30年7月豪雨や同年台風第21号等における住民の避難行動について検証、避難行動の向上方策について検討してきました。

当検討会では、自然災害に対しては、「自分のいのちは自分で守る」ことを大原則とし、災害のおそれがあるときは、事態の進行に応じて積極的に情報収集や状況把握を行い、自らの判断で主体的かつ迅速にあらかじめ決めておいた避難行動をとる必要があることを提言しました。

その具体的な住民主体の避難行動支援として、「マイ避難カード」作成の取組みを進めており、平成31年度には県内10市町でモデル事業を実施しました。

マイ避難カードの取組み

マイ避難カード作成支援モデル事業
県内全域での「マイ避難カード」作成推進に先立ち、県内10市町でモデル事業を実施しました。モデル事業のうち、代表的な取組み事例を紹介します。

カードを4種類用意(浸水、土砂、浸水・土砂、どちらもなし)

カードを4種類用意(浸水、土砂、浸水・土砂、どちらもなし)

  • 「マイ避難カード」とは

  • 「マイ避難カード」作成例

    「マイ避難カード」作成例


1. ワークショップ
まず、参加住民が自らの避難行動について考えるきっかけづくりとして、有識者や気象台職員が近年の災害事例を紹介しながら「避難の必要性」や「近年の気象現象」について講座を行いました。

有識者による講座

有識者による講座

次に、身近なハザードリスクを認識してもらうため、自宅や避難場所周辺をまち歩きし、避難経路や危険箇所の確認を行いました。まち歩きの後は、ハザードマップや白地図上に、避難経路や危険箇所を書き込み、参加住民同士で情報共有することで、新たなリスクの発見が期待できます。

「まち歩き」により危険箇所を確認

「まち歩き」により危険箇所を確認

最後に、学んだことを踏まえて、「マイ避難カード」に自らの避難のタイミング等を記載しました。

「マイ避難カード」を作成

「マイ避難カード」を作成

2. 避難訓練
作成したマイ避難カードを活用した避難訓練を実施、適時適切な避難が可能か検証し、適宜カードの内容を修正しました。

避難訓練の様子

避難訓練の様子

今後、災害からの逃げ遅れゼロの実現に向けて、「マイ避難カード」作成の取組みが県内全域で普及していくよう推進していきます。




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