
我が国で初めて近代的な大都市を襲った直下型地震によって、6,400名を超える方が犠牲となった阪神・淡路大震災から25年を迎えました。被災地であった兵庫県では今、「震災を風化させない」取組みを展開するとともに、激甚化する風水害や南海トラフ巨大地震など今後の災害に備え、「防災と福祉の連携促進モデル事業」、「マイ避難カード作成支援モデル事業」等を推進しています。
震災から25年を機に「震災を風化させない」取組みを展開〈兵庫県復興支援課〉
阪神・淡路大震災25 年追悼式典の開催
震災25年の節目となる令和2年1月17日、秋篠宮皇嗣同妃両殿下の御臨席のもと、追悼式典を開催しました。武田防災担当大臣、赤羽国土交通大臣をはじめ4,400人が参列し、震災で犠牲となられた方々へ哀悼の誠を捧げました。
井戸敏三・兵庫県知事は式辞において、「大災害時代」に突入している中、備えをさらに強める決意を述べるとともに、小・中・高校生が今後の防災・減災に向けたメッセージを発表するなど、安全・安心な社会づくりに向けて歩む姿勢を内外に発信しました。
同日には、復興した街並みや震災モニュメントを巡る「1.17ひょうごメモリアルウォーク2020」の開催とともに、震災25年にあたり、ウォークに防災講話を組み合わせた「子ども・若者ウォーク」を実施するなど、次世代への震災の経験と教訓の継承の強化を図りました。
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式辞を述べる井戸敏三・兵庫県知事
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追悼のことばを捧げる武田防災担当大臣
県民の参画と協働による「震災を風化させない」取組み
震災から25年が経過し、25歳未満の方が人口の約4分の1を占めるなど、兵庫県においても震災を経験していない方が増加しています。このため、今年度、「震災を風化させない―『忘れない』『伝える』『活かす』『備える』」を基本コンセプトとして、災害による被害の抑制につながる知識やノウハウ等を広く社会に伝える「阪神・淡路大震災25年記念事業」を展開し、趣旨に賛同する県民による企画も含め、全体で100を超える事業を実施しています。
特に、震災後に生まれた若者世代への震災の教訓の継承に力を入れています。若者が行う家庭での食料備蓄の啓発や、パンの缶詰の製造など、震災の教訓を活かした防災・減災活動を支援する「震災25年若者キャンペーンプロジェクト」を19件採択しました。

家庭での食料備蓄を啓発する若者の活動(神戸学院大学 防災女子)
また、震災25年若者広報チーム「リメンバー117」を設置し、若者が被災者等に取材して得た震災の教訓などを、自分の言葉で特設ウェブサイト「リメンバー117」上で発信しています。
兵庫県では震災25年の取組みの成果等を踏まえ、これからも震災を風化させない取組みを進めていきます。
●阪神・淡路大震災25 特設サイト「リメンバー117」