防災の動き

防災士を中心に地域防災力を向上

1 佐野市の現状

栃木県南西部に位置する佐野市は、平成17年2月28日に佐野市、田沼町、葛生町の1市2町が合併し、人口約12万人の都市として誕生しました。市内には167の町会があり、昭和53年には初めて町会に自主防災組織が設立され、年々自主防災組織が増加し防災意識の向上が図られてきました。一方、町内会への加入率の低下や町会役員の高齢化、担い手不足などにより、町会活動と自主防災組織の活動継続が難しい町会も増えてきています。

2 防災士連絡会を発足

そのような中、佐野市では、今後発生が予想される首都直下地震をはじめ、全国各地で発生している大規模水害への備えや防災意識を向上させ、町会における防災の中心的人材の育成を目的として、平成28年度より防災士育成の取組みを始めました。防災士資格を取得した方に対して講座受講料、教材費、受験料、申請登録料の全額補助制度を設けた結果、防災士資格取得者が年々増加してきました。しかし防災士資格取得後は、個人ではなかなか活動がままならず、スキルアップの機会も限られることから、防災士資格取得者が集まり、平成30年7月30日に防災士を会員とした佐野市防災士連絡会が発足いたしました。この会は、防災士自身のスキルアップや町会(自主防災組織)との連絡及び交流、市や町会等が主催する防災活動への参画又は協力などを主な活動として、安全で安心なまちづくりに寄与するための活動を開始しました。会員は、30代から60代まで幅広く、自営業、会社員、現役警察官、防衛省や消防OB、専業主婦など様々ですが、防災に関する知識と意識の高い方々の集まりであり、町会での防災講話や防災訓練への参加をはじめ、自らのスキルアップのため避難所運営ゲーム(HUG)研修など、発足1年目としては非常に活発な活動が行えました。また、この活動を賛助会員として支援してくださる個人や企業が出てきたことで、企業が社員に防災士資格の資格取得を支援するなど、市内全域で広く連携を図りながら防災に対する意識の向上が図られてきています。

防災士連絡会会長 金子好雄氏
防災士連絡会会長 金子好雄氏
防災士のHUG 訓練の様子
防災士のHUG 訓練の様子

3 自主防災組織連絡協議会の発足

また、2月には、自主防災組織が更なる『共助』を求めて市内全ての自主防災組織を会員とする佐野市自主防災組織連絡協議会を発足させたことから、防災士連絡会が自主防災組織連絡協議会と連携して地域の防災リーダーとして歩みを進めていこうと考えています。

最後に、この様な活動が広く市民に浸透し、佐野市の地域防災力の向上の一助となるよう全員で力を合わせて活動していきます。



〈佐野市危機管理課〉

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

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