日本の名山
白山は石川県と岐阜県の県境に位置する火山で、最高峰の御前峰(ごぜんがみね)(標高2702m)と大汝峰(おおなんじみね)、剣ヶ峰(けんがみね)などの山々で構成されている。山頂部には、翠ヶ池など7つの湖がある。
白山は、5400〜4900年前頃に山体崩壊が起き、山体の東側が消失した。2200年前頃には崩壊した凹地の中で噴火が起こり、剣ヶ峰の溶岩ドームが形成された。
有史以降では、1042年に翠ヶ池火口で水蒸気噴火が発生し、火砕物が降下した。1554年から1556年にかけては、翠ケ池火口とその周辺の火口群でマグマ噴火が起こり、小規模火砕流が発生。白山の麓を流れる川が濁り、川魚が死んでいる。1579年と1659年にも噴火が発生し、火砕物が降下した。
1935年には、白山山頂の南西約2㎞にある千仞谷(せんじんだき)付近で噴気孔が出現し、噴気が数カ所から、無風時で100m吹き上がった。
2005年には山頂直下で群発的な地震活動が起こり、10月にはマグニチュード4.5の地震を記録している。また、2011年3月の東北地方太平洋沖地震以降にも、山頂直下での微小地震活動が活発化した。
白山は富士山、立山とともに、日本三名山の一つに数えられ、数多くの登山者が集まる。7月から8月にかけては山頂付近でハクサンコザクラなど、美しい高山植物が山肌を彩る。

火山噴火予知連絡会により活火山に指定されている。気象庁により噴火予報 (噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が発表中である(平成29年2月8日現在)。