特集コラム 天気の急変による災害

急速に発達した積乱雲によって、局地的大雨や雷、竜巻などの突風が起こることがあります。
このような天気の急変によって起こる災害から身を守るためには、気象情報の活用とあわせて、空や川の変化にも注意し、危険を感じたらすぐに避難や安全確保することが必要です。

局地的大雨

平成20年7月、神戸市灘区の都賀川が急に増水し、親水公園で遊んでいた方々が流された事故や、同年8月、東京都豊島区雑司ヶ谷の下水道管内の水位が急に上昇し、作業員の方々が流されるなど痛ましい死亡事故が発生しています。いずれも、局地的な大雨が関係していると見られています。
局地的大雨とは、発達した単独の積乱雲により、狭い範囲に短時間で降る大雨です。注意報や警報が発表される気象状態でなくても、急に降った強い雨が低い場所へ一気に流れ込み、十数分で甚大な被害が発生することがあります。前述の都賀川の事故では10分間に水位が134cmも上昇しました。水辺(川や親水公園等)や地下施設(地下街、下水道管内、地下ガレージ等)では、注意が必要です。

局地的大雨による被害は、十数分で発生することがある!

◆ 川の急な増水で中州に取り残される
◆ 地下街や地下鉄の駅に雨水が流れ込む
◆ アンダーパス冠水
◆ マンホールへ転落
◆ 地下室に閉じこめられる
※アンダーパス:鉄道などと立体交差して掘り下げ式になっている下の道路

平成21年台風第9号で浸水したアンダーパス(兵庫県佐用町)

竜巻

竜巻は、車が持ち上げられて飛ばされる程の強風(風速70m/s 以上)となることもあり、猛スピードで物が飛ばされ、窓ガラスは割れ、建築物が破壊されます。全国どこでも、季節を問わず台風、寒冷前線、低気圧等に伴って竜巻は発生しています。日本国内では年平均で約25個(2007〜2010年気象庁統計)、台風シーズンの9月には最も多くの竜巻の発生が確認されています。

竜巻が接近した際によく現れる特徴

◆ 空が急に暗くなる
◆ 大粒の雹(ひょう)が降る
◆ 雲の底から地上にのびる、漏斗(ろうと)状の雲が目撃される
◆ 飛散物が筒状に舞い上がる
◆ ゴーというジェット機のような轟音がする
◆ 気圧の変化で耳に異常を感じる
竜巻が接近した際によく現れる特徴をみつけたら、すぐに身を守る行動をとりましょう。

竜巻から身を守る行動

頑丈な建物の中に避難
● 避難するときは、屋根瓦等の飛来物に注意
● 無い場合は、近くの水路やくぼみに身をふせ、両腕で頭と首を守る
(×車庫、物置、プレハブ等仮設建築物への避難は危険)
屋内でも窓や壁から離れる
● 家の中心部や窓のない部屋に移動
● 窓、雨戸を閉め、カーテンも閉める
● 頑丈な机の下に入り、両腕で頭と首を守る

竜巻による漏斗状の雲

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内閣府政策統括官(防災担当)

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