日本の火山 vol.08 北海道駒ケ岳(こまがたけ)

角度によって姿を変える3 つの秀峰

 北海道の南西、渡島(おしま)半島の中央に 位置する北海道駒ケ岳。北側には標高1113mの砂原岳、南側には892mの隅田盛、西側には1131mの剣ケ峰と3つの峰があり、見る角度によって姿を変える。
 寛永17(1640)年の大噴火では崩れた岩が内浦湾に達して津波が起こり、700人余りが溺死。山の一部は崩れ落ち、南山麓に堰止湖ができた。安政3(1856)年の大噴火では多数の死傷者を出し、昭和4(1929)年の大噴火では多くの家屋が焼失・半壊した。その後も小規模な活動が継続。直径約2kmの火口原の内側には、昭和17(1942)年の噴火による長さ約1.6kmの割れ目や、平成8年の噴火でできた長さ約200mの火口列が見られる。
 甚大な被害をもたらした噴火は、美しい景観もつくりあげた。駒ケ岳を含む一帯は国定公園に指定。山麓には、ミズナラやブナ、アカマツなどが茂り、キタキツネやタヌキ、アカゲラなどが生息。堰止湖の大沼には大小126の小島が浮かび、橋で結ばれた遊歩道となっている。

大沼公園と北海道駒ケ岳(写真提供:アフロ)

北海道駒ケ岳
3万年前より以前に活動を始め、2万年以上の休止期をおいて、降下火砕物と火砕流を2度噴出。さらに5100年余りの休止期の後、江戸時代に火山 活動が再開。平成19年12月1日に噴火警戒レベル1・平常を発表後、予報警報事項に変更はない(7月17日現在)。

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