Topics  平成21年版防災白書

3 災害リスクに対応した「防災力」の強化

自然現象の変化、都市化の進展、地域の高齢化やコミュニティの変化などにより新たな防災上の課題が発生していますが、その対応にあたっては、行政、地域、個人などの各主体が、災害をとりまく環境の変化及びそれに伴って生じている防災上の課題を正しく認識して適切な行動をとることが必要となります。

例えば、豪雨の増加、海面上昇などによる水関連災害のリスク増加に対して、行政は、治水対策の着実な推進を図るとともに、地下空間からの避難体制の整備や浸水情報の収集・伝達体制の整備等を進める必要があると考えられます。一方で、個人や地域についても、行政等の情報から現在自分たちが置かれている状況について正しく認識し、避難場所や避難経路の確認、家族との連絡方法の取り決めなど、あらかじめ災害に備えておくことが必要です。また、地域の高齢化やコミュニティの変化に伴う高齢者や外国人などいわゆる災害時要援護者への対策については、行政と自主防災組織等が連携して要援護者情報の収集・共有を図り、一人ひとりの要援護者に対する支援方法を定めるとともに、曜日や時間帯、活動内容を工夫するなどにより、住民の地域の防災活動への参加を促し、地域の防災力強化を図ることが重要です。

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