Topics  平成21年防災功労者表彰受賞団体から

 平成21年防災功労者表彰受賞団体から、内閣総理大臣表彰の泉町三丁目地区連合自治防災会と、防災担当大臣表彰の特定非営利活動法人にいがた災害ボランティアネットワークの活動内容を紹介します。

泉町三丁目地区連合自治防災会(東京都国分寺市)

 泉町三丁目地区連合自治防災会は、昭和58年に東京都国分寺市泉町三丁目地区の10自治会が連合して設立されました。そしてその翌年には、防災まちづくり推進地区となり、「後世に誇れる安全で快適なまちづくり」を目指し、日ごろから地域防災活動を積極的に推進しています。
 この会の「総務部」「環境改善部」「情報連絡部」「防火対策部」「救出救護部」の専門部では、危険箇所・消防設備の点検、防災計画、災害時要救出者名簿、防災用倉庫・資器材の整備などを進めています。
 一方、昭和59年からは月1回以上、「泉町三丁目防災ニュース」を発行し、身近な防災情報、国内外の災害の教訓の掲載や、消火器・火災警報器の共同購入、地域住民の防災意識の啓発を行っています。
 さらに防災コンクール、防災訓練、親子防災映画会など住民参加の取組を25年以上、続けています。「防災コンクール」は各自治会から代表者を出し、消防署に考えてもらった救出・介助、担架・搬送、初期消火など災害時に行う活動をゲーム感覚で競うという、ユニークな防災訓練です。地域内の児童館と共同の親子防災映画会、初期消火訓練や地震体験も行っています。
 児童館の子どもたちが参加する防災館の体験学習会や、祭りのときも子どもたちに防災の知恵を紹介しています。また、日本赤十字社の献血に協力したり、応急救護講習会を実施し、会員たちが、町内の環境点検などで安全・安心なまちづくりを実施しています。
 災害時の要援護者対策として「災害時に助けが必要」と申請のあった方々を訪問し、いざというときに地域で安否確認・救出できる体制を整えています。
 毎年、JICA((独)国際協力機構)の海外からの研修者を受け入れ、途上国の人々にコミュニティづくりを基にした防災の取組を紹介しています。

11 月の防災コンクール
8月の体験学習の地震体験
JICA の研修で途上国の人々に防災コミュニティの取組を紹介

特定非営利活動法人にいがた災害ボランティアネットワーク

 平成16年、新潟県は7月13日に集中豪雨、10月23日には中越地震に見舞われました。そのとき、県内外から集まったボランティアが膨大で多様なニーズに柔軟に対応したことから、災害ボランティア活動の意義と重要性を再認識しました。
 そしてこれらの災害での経験は次世代の財産であり、被災地としての貴重な教訓を生かして将来につなげなければならないとの思いから、平時の災害ボランティアシステムや共同体としての相互関係を構築する、にいがた災害ボランティアネットワークが平成17年に設立されました。
 被災地でボランティア活動に必要な活動資機材を平時から備蓄し、被災地に貸与するレスキューストックヤード事業では、三条市に10トントラック1台分の資機材をストックしています。そして、災害発生初動時の情報収集を行う災害先遣隊の派遣、災害ボランティアセンター立ち上げなどに必要な人材の派遣、ボランティアなどの養成講座や啓蒙活動などの人材育成、情報収集と発信と、ネットワーク化などの事業を行っています。
 平成17、18年度は、中越地震の被災地、長岡市川口町に対し除雪機械や活動用機材の貸与、台風第14号の被害を受けた宮崎市と高知県四万十市の災害ボランティアセンターに救援資機材を送りました。
 また、旧山古志村、三条市の仮設住宅の引越し、梅雨前線による豪雨の長野県の被災地、平成19年能登半島地震による石川県の被災地などへ人材派遣を行いました。各地で行われるボランティアなどの養成講座や研修などにも講師を派遣しています。そのほか、中越復興市民会議と共催の展示会「震災ミュージアム」や災害ボランティア活動の啓蒙、ネットワーク事業などを行っています。

平成16年7月新潟・福島豪雨災害時、柏崎市災害ボランティアセンターに集まる人々
センターで活動地の説明を受けるボランティアたち
ボランティアセンターでの炊き出し

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

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