防災技術 Front Line

700km上空から高精度センサーで観測
陸域観測技術衛星「だいち」

 平成18年1月に打ち上げられた、世界最大級の陸域観測技術衛星「だいち(ALOS)」。暗闇や悪天候でも電波の反射で地表を正確に観測するレーダー「パルサー」、約700km上空から地表2.5mのものを3方向から観測できる高精度センサー「プリズム」、最大約44度の首振り機能でカラー画像を作成するセンサー「アブニール・ツー」を駆使し、精密な地形データを収集。最長2日で、画像を地上に送信できる。
 全世界の2万5000分の1の地図作成をはじめ、地質や土地利用の調査、そして災害時の復旧対策支援にも活用されている。地震や洪水など大規模な災害が発生した際、すばやくその地域の被害状況を撮影。被災国に、無償で衛星データを提供している。

左/平成20年8月末豪雨による被害が大きかった愛知県周辺の画像。図の青色は海や川などの水域。水色は浸水域と考えられる領域で、(1) では市街地や田畑が随所で浸水、(2) では田畑が広い範囲で浸水しているのが分かる
上/宇宙を回る「だいち」。災害時のデータを提供し、被災地域に貢献することを目的に、各国の宇宙機関からなる「国際災害チャータ」にも加入
写真提供:宇宙航空研究開発機構(JAXA)

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.