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特集 地震発生! あなたの住まいは大丈夫? 耐震補強、家具転倒防止……震災の備えは住居から!

家具の固定や配置の見直しで「安全空間」を!
家具転倒防止のビフォーアフター

地震による負傷原因の3割〜5割は、家具類の転倒や落下によるものです。ここでは、家具の固定がされていないお宅に伺い、地震工学が専門の福和伸夫先生に、どのようにすればよいかチェックしていただきました。

 地震による負傷の多くは、家具類の転倒・落下が原因です。転倒・落下した家具につまずいたり、家具が倒れたときに割れた食器やガラスなどが、多くの負傷原因となり、大変危険です。
 地震の際、家具は必ず倒れるものとして考え、災害に備えることが必要です。まず、5つの事柄を実践しましょう。
(1) 家具の倒れる向きを考えて配置する
(2) 家具部屋をつくる
(3) 作りつけの家具を使う
(4) 寝室には家具を置かない
(5) 家具を置く場合には固定する
 また、家具固定の際には、壁や天井、床などに対し、複数の固定器具を併用するのが理想的です。家具同士の連結も効果があります。
 地震で負傷しないためには、事前の備えが必要です。もし、緊急地震速報が受信できる環境があったとしても、それに対する備えがなければ単なる死亡宣告になってしまいます。まずはできる部分からはじめ、家庭内に「安全空間」をつくることで、被災時や被災後に、安心して暮らせるのです。

【Before】 ひとり暮らしのAさんの家具をCheck!

ひとり暮らしのAさんの家具をCheck!

【After】 安全空間を確保するにはどうしたらいいの?

安全空間を確保するにはどうしたらいいの?
安全空間を確保するにはどうしたらいいの?

震災時どっちが安全!? 1階 or 2階

 耐震性のある家にいるなら1階。耐震性のない家なら2階にいるのが安心です。ただし、2階の方が、1階よりよく揺れるので、家具固定の必要があります。地震だけではなく、災害時には2階だと逃げにくいので注意が必要です。では、屋内と屋外では、どちらが安全なのでしょうか。震度7で家が倒壊して生き残った方の多くは屋外に逃げて助かっていますが、揺れがあまり強くない場合や、建物の耐震性が高く、家具固定がされているのであれば、室内にいた方が落下物の危険がなく安心です。

名古屋大学大学院教授
福和 伸夫
ふくわ のぶお
1981年に名古屋大学大学院修了後、清水建設株式会社に入社。91年から名古屋大学に異動。専門分野は建築耐震工学、地震工学、地域防災。

イラスト:井塚剛


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