I 地震の科学

1 世界の地震

 地震は世界のどの地域でも発生するわけではなく、プレートが潜りこみを起す地域—太平洋を取り巻く地域とインドネシアからイタリアに至る地域—に集中して発生します。
 我が国は環太平洋地震帯に位置し、地殻変動が激しく、地震活動が活発です。我が国と周辺の大陸棚の面積は、世界の総面積の0.1%に過ぎませんが、そこから放出される地震のエネルギーは地球全体の約1割を占めています。
 日本では、マグニチュード(M)8クラスの巨大地震が10年に1回、M7クラスの大規模地震が年1回の割で発生しています。

世界の地震分布とプレート


20世紀の世界の主な地震

年 月 日 地 域 死者・行方不明者 マグニチュード コメント
1906 1 31 エクアドル コロンビア 1,000 8.2 津波発生
1906 8 16 チリ バルバライソ 20,000 8.2 津波発生、ハワイで被害
1908 12 28 イタリア メッシナ 110,000 7.9  
1920 12 16 中国 甘粛省 200,000 8.6 大断層による地震
1922 11 11 チリ アタカマ 1,000 8.3 津波発生
1923 9 1 日本 関東南部(関東大地震) 140,000 7.9 東京大火災
1933 3 3 日本 三陸沖(三陸地震津波) 3,000 8.1 津波被害
1934 1 15 インド・ネパール国境 10,000 8.3  
1944 12 7 日本 紀伊半島沖(東南海地震)(参考) 1,200 7.9 名古屋で被害大
1945 11 28 パキスタン沖 4,000 8.0 津波発生
1946 12 21 日本 紀伊半島沖(南海地震) 1,300 8.0 津波被害
1950 8 15 インド アッサム 中国 4,000 8.6  
1960 5 22 チリ南部 10,000 8.5 大津波発生、日本で死者139
1976 7 28 中国 河北省(唐山地震) 242,000 7.8  
1985 9 19 メキシコ中部太平洋沿岸(メキシコ地震) 10,000 8.1  
1995 1 17 日本 兵庫県南部(兵庫県南部地震)(参考) 6,400 7.2 神戸で被害大
・マグニチュード8以上(死者1,000人以上)あるいは死者10万人以上
・死者・行方不明者はおよその数
・出典:地震の事典(朝倉書店)


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