令和8年版 防災白書|第1部 第1章 第2節 2-5 個別避難計画の作成


2-5 個別避難計画の作成

近年の災害において多くの高齢者や障害者等が被災している。このため、「令和元年台風第19号等を踏まえた高齢者等の避難に関するサブワーキンググループ」(以下「高齢者SWG」という。)の最終取りまとめ等において、自ら避難することが困難な高齢者・障害者等の避難行動要支援者ごとの避難支援等を実施するための計画である個別避難計画の作成を一層推進することにより、高齢者等の円滑かつ迅速な避難を図る必要があるとの指摘を受けた。そして、一部の市町村において作成が進められている個別避難計画について、全国的に作成を推進する観点から、個別避難計画の作成を市町村の努力義務とすることが適当とされた。

高齢者SWGからの提言を踏まえ、「災害対策基本法」が令和3年5月に改正・一部施行されたことを受け、市町村における個別避難計画の円滑な作成を推進するため、「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針」を改定・公表し、市町村が優先度が高いと判断する避難行動要支援者について、おおむね5年程度で個別避難計画の作成に取り組むことや個別避難計画の作成手順などを示した。

なお同指針については、前回の改定以降一定の期間が経過したことから、「令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応の在り方について」等の内容を反映すべく、令和7年6月に更新を行った。

個別避難計画作成の所要経費については、令和3年度に新たに地方交付税措置を講ずることとされ、令和8年度においても引き続き講ずることとされている。

個別避難計画を作成する市町村により、災害の態様やハザードの状況、気候に加え、人口規模、年齢構成、避難先の確保状況など、地域の状況が異なり、個別避難計画の作成に当たって課題となる事柄は様々である。

このため、個別避難計画の作成促進に向けた取組として、都道府県を対象としたモデル事業や、先導的に取り組んでいる自治体職員を全国の自治体に派遣するピアサポート(サポーター派遣)事業等を実施することで、令和7年度54自治体(令和3年度以降延べ289自治体)を支援し、個別避難計画の効果的・効率的な作成手法を構築して、全国の自治体に対し、計画作成のプロセス及びノウハウの共有を図った(図表2-5-1)。

図表2-5-1 令和7年度個別避難計画作成モデル事業について
図表2-5-1 令和7年度個別避難計画作成モデル事業について

令和6年度からは、個別避難計画推進全国協議会を開催し、防災、福祉、保健等の関係者との協力の下、自治体における個別避難計画作成の取組の加速化を図っており、令和7年度においても本協議会を開催した。

これらの取組により、避難行動要支援者の避難の実効性を確保し、個別避難計画の全国的な作成推進を図った。

(参照:https://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/yoshiensha.html

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