第5節 ボランティア・NPO等による対応
(1)令和5年に発生した主な災害におけるボランティアの対応
令和5年梅雨前線による大雨等に係る災害においては、茨城県、埼玉県、静岡県、愛知県、和歌山県において、社会福祉協議会により13市町で災害ボランティアセンター(以下「災害VC」という。)が立ち上げられ、災害VCを通じて延べ約5,900人のボランティアが活動を行った(令和5年11月13日現在)。また、秋田県、富山県、石川県、島根県、山口県、福岡県、佐賀県、熊本県において、社会福祉協議会により23市町で災害VCが立ち上げられ、災害VCを通じて延べ約25,000人のボランティアが活動を行った(令和5年11月30日現在)。
令和5年台風13号による災害においては、福島県、茨城県、千葉県において、社会福祉協議会により7市町で災害VCが立ち上げられ、災害VCを通じて延べ約11,000人のボランティアが活動を行った(令和5年11月30日現在)。
被災地では被災家屋の清掃や片づけ、被災ごみの運び出し、家屋内・水路の土砂搬出、避難所での物品配布、避難所からの引越し支援など、地域の実情に応じた被災者支援活動が展開された。
さらに、災害VCを通じたボランティアの支援のみならず、専門性を有するNPO等により、避難所運営支援、土砂・がれきの撤去など被災家屋への技術的な支援、被災地における災害廃棄物への対応、在宅避難者支援、こどもの居場所づくりや心のケアなど、幅広い分野で支援活動が行われた。
(2)行政・ボランティア・NPO等の連携
被災地となった秋田県及び佐賀県では、行政・社会福祉協議会・NPO等の多様な被災者支援主体が、支援活動に関する情報を共有し、活動を調整するための場である「情報共有会議」を開催し、被災者のニーズ把握、在宅避難者への支援など、行政・ボランティア・NPO等による連携の取れた支援が実施された。
また、全国域でも、内閣府、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)、全国社会福祉協議会及び災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)により、「全国情報共有会議(コア会議)」が開催され、各団体の有する被災地に関する情報の共有や今後の被災地支援の方法の検討等が行われた。