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令和3年版 防災白書|第2部 第5章 1 1-4 令和元年東日本台風に対してとった措置


1-4 令和元年東日本台風に対してとった措置

(1)内閣官房における対応

内閣官房内閣情報調査室においては、被災等の状況の早期把握等に資するため、関係機関に対して情報収集衛星で撮像した被災地域の画像の提供を行ったほか、当該画像に基づく加工処理画像を内閣官房のウェブサイトで公開した。

(2)警察庁における対応

警察庁においては、非常災害警備本部を設置するなどし、情報収集、総合調整等に当たったほか、関係警察においては、情報収集、避難誘導、救出救助、捜索、交通対策、被災地における警戒、避難所における相談対応等の活動に当たった。機動警察通信隊においては、警察活動に必要な通信の確保に当たり、現場映像を警察庁等にリアルタイムで伝送した。また、2管区34都道府県警察の警察災害派遣隊延べ約4,400人が派遣された。

(3)消防庁における対応

消防庁においては、消防庁災害対策本部を設置し、全庁を挙げて災害応急対応に当たった。宮城県知事、福島県知事及び長野県知事からの要請に基づき、10月13日から18日までの6日間にわたり、276隊、1,038人(延べ活動数 809隊、2,978人)の緊急消防援助隊を派遣した。また、被災自治体の災害対応の支援及び緊急消防援助隊の円滑な活動調整等のため、延べ38人の消防庁職員を派遣した。

(4)令和元年東日本台風に関する復興対策

日本司法支援センター(法テラス)においては、「改正総合法律支援法(平成28年法律第53号)」に基づき、大規模災害の被災者に対し災害発生から1年を超えない範囲内で無料法律相談援助を実施する制度を令和元年東日本台風に適用し、令和元年10月18日から、同制度による被災者支援を実施した(同台風発生から1年を超えない範囲内で最長の日である令和2年10月9日まで)。そのほか、以下の施策を実施した。

  • 避難所や公共施設等における巡回相談を実施した。
  • 「被災者専用フリーダイヤル(0120-078309(おなやみレスキュー))」において、被災者が直面する法的トラブルの解決や生活再建に役立つ法制度等についての情報提供を実施した。

(令和元年度決算額 日本司法支援センター運営費交付金15,254百万円の内数)

(5)文部科学省における対応

文部科学省においては、災害情報連絡室を設置し、各都道府県教育委員会に対し、児童生徒等の安全確保と二次災害防止等を要請するとともに、被害状況等の把握や必要な支援に努めた。国立研究開発法人防災科学技術研究所においては、台風が上陸する前に、類似した経路をもつ過去の台風に伴う災害をウェブページで公表し、注意喚起を図った。また、「SIP4D」に収集された情報や被災地で収集した情報を一元的に集約し、「NIED-CRS」を介して災害対応機関等へ情報発信を行った。

(6)農林水産省における対応

農林水産省においては、農林水産省緊急自然災害対策本部を設置して被害状況の把握に努めるとともに、被災された農林漁業者の方々が営農意欲を失わず一日も早く経営再建できるように、総合的な支援対策を決定した。

また、約63万点の食料支援を行うとともに、被災地方公共団体へリエゾン延べ871人日、災害復旧の技術指導等延べ1,814人日の職員派遣を行った。

(7)経済産業省における対応

経済産業省においては、岩手県や宮城県、福島県等に「災害救助法」が適用されたこと踏まえ、政府系金融機関等に特別相談窓口を設置するとともに、災害復旧貸付の適用及びセーフティネット保証4号の適用等、被災中小企業・小規模事業者対策を行った。

(8)国土交通省における対応

国土交通省においては、国土交通省非常災害対策本部を設置するとともに、発災前より、緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)を被災地域に派遣し、被害の拡大や二次災害の防止、災害対策用ヘリコプターやドローン等も活用した被災状況調査、排水ポンプ車による緊急排水等の緊急対応、土砂災害危険箇所の緊急点検、災害応急対策へのアドバイス、散水車による給水活動など、被災した自治体の支援に努めた。

(9)環境省における対応

環境省においては、10月13日から環境省職員及び災害廃棄物処理支援ネットワーク(D. Waste-Net)の専門家を被災自治体へ派遣し、災害廃棄物処理に関する助言等の支援を行った。また、近隣自治体や関係団体の協力のもと、災害廃棄物の収集運搬や広域処理に関する支援等が行われた。

また、被災した三陸復興国立公園や日光国立公園等の直轄施設の早期復旧や、地方公共団体が行う国立公園の施設の復旧に対する補助金の交付による支援を行った。


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