平成30年版 防災白書|特集 第1章 第2節 2-2 降水量


2-2 降水量

日本の降水量の変化傾向をみるため、1898~2016年までの気象庁の観測点における年降水量の偏差(1981~2010年平均からの差)を用いて解析した。日本の51観測地点による2016年の年降水量の偏差は+212.3mmであり、長期的な変化傾向はみられない。日本の年降水量の変化をみると、統計開始から1920年代半ばまでと1950年代に多雨期がみられ、1970年代以降は年ごとの変動が大きくなっている。

日本の年降水量偏差
日本の年降水量偏差

アメダスで観測された1時間降水量(毎正時における前1時間降水量)50mm以上の年間発生回数は統計期間1976~2016年で増加しており(信頼度水準99%で統計的に有意)、1時間降水量80mm以上の年間発生回数についても、同期間で増加している(信頼度水準99%で統計的に有意)。一方、日降水量200mm以上の年間日数については同期間で変化傾向は見られないが、日降水量400mm以上の年間日数については増加傾向が現れている(信頼度水準90%で統計的に有意)。

ただし、大雨や短時間強雨の発生回数は年ごとの変動が大きく、それに対してアメダスの観測期間は比較的短いことから、変化傾向を確実に捉えるためには今後のデータの蓄積が必要である。

[アメダス]1時間降水量
[アメダス]1時間降水量

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