平成28年版 防災白書|第1部 第3章 第4節 4-2 訓練実績の概要


4-2 訓練実績の概要

(1)迅速な初動体制の確立訓練

地震発生に伴い、国、地方公共団体及び原子力事業者において、それぞれの活動拠点における初動体制の確立に向け、要員を参集させ、自然災害及び発電所の状況等について情報収集を行った。また、TV会議システム等を活用して関係機関相互の連絡体制を強化し、事態の進展に備えた。

参集した要員による情報収集活動(愛媛県オフサイトセンター)参集した要員による情報収集活動(愛媛県オフサイトセンター)
(2)中央と現地組織の連携による避難計画等に係る意思決定訓練

事態の進展に伴い、官邸をはじめとする各拠点が連携して、住民避難等の防護措置を立案して意思決定を行った。官邸では、全面緊急事態の発生を受けて、総理による原子力緊急事態宣言が行われるとともに、総理をはじめ関係閣僚の参加による原子力災害対策本部会議を開催して、住民避難等の防護措置に関する政府の対応方針について協議を行った。

全面緊急事態直後の安部内閣総理大臣による原子力緊急事態宣言(総理大臣官邸)全面緊急事態直後の安部内閣総理大臣による原子力緊急事態宣言(総理大臣官邸)
(3)全面緊急事態を受けた実動訓練

全面緊急事態の発生を受けて、佐田岬半島のPAZ内等における伊方町住民の避難等を行った。同町の伊方及び瀬戸地域については、安定ヨウ素剤の緊急配布等を行うとともに、バス等により指定された避難所へ陸路による避難を行った。同町の三崎地域については、三崎港から定期船や海上自衛隊艦艇により大分県へ海路による避難を行った。各避難については、愛媛県警のヘリコプター映像伝送装置等を活用して実施状況を把握するとともに、同県警車両等によるバスの先導、主要交差点における交通規制等による渋滞緩和策などを組み合わせて実施した。

大分県への海路避難のために乗船する住民(愛媛県三崎港)大分県への海路避難のために乗船する住民(愛媛県三崎港)
愛媛県警の先導によりバスで避難所に向けて移動する住民(国道378号)愛媛県警の先導によりバスで避難所に向けて移動する住民(国道378号)

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