4−7 平成16年(2004年)新潟県中越地震による災害に対してとった措置
(1)内閣府における対応
内閣府においては,新潟県全域に適用した被災者生活再建支援法の要件に合致する被災世帯に合計211万円の被災者生活再建支援金を支給し,国はその半額を補助した。
(2)農林水産省の対策
・錦鯉養殖業の復興に向けた支援
農林水産省においては,新潟県中越地震により被災した錦鯉養殖業の復興を図るべく,養殖場における魚病調査及び検討会の開催等について事業を支援した。
(平成21年度決算額9百万円)
・治山事業による山地災害対策
農林水産省においては,地震によって発生した激甚な山地災害に対応するため,平成16年度に実施した災害関連緊急治山事業に引き続き,平成17年度より大規模な地すべりが災害が発生した長岡市・小千谷市を中心とした広範囲において直轄地すべり防止事業を集中的かつ迅速に実施するとともに,長岡市等において復旧治山事業を実施し,山地災害対策を推進・支援した。
(3)国土交通省の対策
国土交通省においては,次の措置を講じた。
・道路事業
新潟県中越地域の復興と活性化に向けた日本風景街道「よりみち街道『中越』」等の取り組みを,地域との協働により推進するとともに,新潟県中越地震の教訓を踏まえ,「道の駅」の防災拠点化を推進した。
・土砂災害対策の推進
砂防関係事業においては,地震によって発生した土砂災害に対応するため,平成16年度に実施した災害関連緊急砂防等事業に引き続き,土砂災害対策を推進・支援した。
特に,大規模崩壊等により河道閉塞が発生するなど,土砂災害が多発し,荒廃が著しい信濃川水系魚野川右支川芋川流域において直轄砂防事業および直轄地すべり対策事業により,引き続き集中的かつ迅速な対策を行った。
・居住確保への支援
災害により住宅を失った低額所得者に賃貸する公営住宅の整備に対して補助率の嵩上げを行った。また,地域の創意工夫を活かした居住確保のための取り組みに対して交付金を活用して支援を行った。
独立行政法人住宅金融支援機構では,災害復興住宅融資により被災住宅の改修,建替えなど住宅の再建について,引き続き支援した。