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第4章 世界の自然災害と国際防災協力 1 世界の自然災害の状況 1−1 世界における最近の自然災害



第4章 世界の自然災害と国際防災協力

1 世界の自然災害の状況

1−1 世界における最近の自然災害

2007年4月以降に世界で発生した主な自然災害は表4−1−1のとおりであり,そのうち被害の大きなものは次のとおりである。

表4−1−1 2007年4月以降に起こった主な自然災害(2008年4月現在) 2007年4月以降に起こった主な自然災害(2008年4月現在)の表
(1)ソロモンの地震・津波(4月)

2007年4月2日午前7時39分(日本時間午前5時39分),ソロモン諸島ギゾ島付近において,M8.1(米国地質調査所モーメントマグニチュード)の地震と,それに伴う津波が発生した。52人が死亡,約9,000人が被災した。

これに対し,日本政府は,総額約1,300万円相当の緊急援助物資(毛布,プラスチックシート)を供与した。更に,国連児童基金に対して,保健・栄養支援,児童保護に向け30万ドル(約3,500万円),国際赤十字・赤新月社連盟に対して,物資の供与に向け20万ドル(約2,300万円)の緊急無償資金協力を実施した。

(2)西アフリカ地域の水害(6月〜9月)

2007年6月から9月にかけて,西アフリカ諸国は洪水により甚大な被害を受けた。14か国(マリ,ブルキナファソ,ギニア,モーリタニア,ニジェール,コートジボアール,セネガル,ガンビア,リベリア,ナイジェリア,トーゴ,シエラレオネ,ベナン,ガーナ)で総計252人が死亡,81万6,781人が被災し,4万7,224人が家を失った。

日本政府は,特に被害の大きかったガーナに対し,約1,300万円相当の緊急援助物資(簡易水槽,毛布,テント等)を供与した。

(3)インドの大雨,洪水(6月〜9月)

2007年6月から9月にかけ,インド各地(ビハール州,ウッタル・プラデシュ州,マハラシュトラ州,グジャラート州,アッサム州,カルナタカ州,ケララ州,オリッサ州など)でモンスーンによる大雨,洪水の被害が発生した。1,752人が死亡し,約1,436万3,000人が被災した。

(4)パキスタンの洪水,サイクロン(6月下旬)

2007年6月下旬,パキスタン南部(シンド州,バロチスタン州)ではモンスーン及びサイクロン(イェミン)による洪水のため,死者420人,行方不明者224人,被災者約250万人にも及んだ。また倒壊家屋8万8,344軒を始めとして,住宅,インフラ,農地・農作物に対しても多大な被害が生じた。

この被害に対し日本政府は,約1,300万円相当の緊急援助物資(スリーピングマット,プラスチックシート,ポリタンク)を供与した。

(5)ペルーの地震・津波(8月)

2007年8月15日午後6時40分(日本時間8月16日午前8時40分),ペルー中部沿岸部付近で,M8.0(米国地質調査所モーメントマグニチュード)の地震が発生した。人的被害は死者519人,負傷者1,366人にも及んだ。また倒壊家屋5万8,581軒,損壊家屋1万3,585軒に上った他,多くの病院,教育機関等の施設も被害を受けた。

日本政府は,この災害を受け,約1,600万円相当の緊急援助物資(テント,毛布,スリーピングマット)を供与した。また,緊急無償資金協力として,仮設校舎,仮設トイレ,大型水タンクの購入に向け130万ドル(約1億5,100万円)が供与された。

更に,防災・災害復興支援無償資金協力「イカ州地震被災地復興計画」の実施に資することを目的とし,7億8,500万円の無償資金協力が決定された。これは,被害の大きかった同州における同国政府の学校施設及び給水塔施設の再建計画を支援するものである。

(6)北米地域の熱帯性暴風雨「エリン」及びハリケーン「ディーン」(8月)

2007年8月15日,メキシコ湾で発生した熱帯暴風雨「エリン」が米国中西部を襲い,洪水が発生した。その結果,16名が死亡,家屋,インフラ等に多くの被害が生じた。

2007年8月16日,バルバドス近郊でハリケーンへと発達した「ディーン」(カテゴリー5)は,8月17日から22日にかけて,セントルシア,ドミニカ国,ジャマイカ,ハイチ,ドミニカ共和国,マルティニーク,ベリーズ,メキシコを襲った。総計40人以上が死亡し,約35万1,800人が被災した。

日本政府は,特に被害の大きかったジャマイカ国に対し,約1,500万円相当の緊急援助物資(毛布,簡易水槽,プラスチックシート,発電機,コードリール,浄水器)を供与した。

(7)インドネシア・ブンクル州沖の地震(9月)

2007年9月12日午後6時10分(日本時間午後8時10分),インドネシア・ブンクル州(スマトラ島)沖にて,M7.5(米国地質調査所モーメントマグニチュード)の地震が発生した。死者25人,負傷者100人,被災者約5万7,000人に上り,倒壊家屋1万7,965軒,損壊家屋7万531軒であった。

日本政府は,自然災害が多発する同国に対し,円借款「災害復興・管理セクター・プログラム・ローン」(総額231億8,200万円)を供与し,同国の自然災害被害軽減に向けた取組みを支援した。

(8)中国の大雪(1月〜2月)

2008年1月10日から寒波により,中国の大部分(20省,市,自治区)が低温,大雪等の被害を受けた。死者・行方不明者133人,避難者166万人となった。また家屋約48万5,000軒が倒壊し,約186万6,000軒が損壊した。この災害による経済損失は約218億ドルに及ぶ。

同国南部の比較的温暖な地域おいても降雪等があったため大きな被害が発生した。また,旧正月にかかったこと,送電網や交通基盤に被害が生じたことなどにより社会に大きな影響を及ぼした。

日本政府は,この被害に対し,約5,700万円相当の緊急援助物資(毛布,発電機,スリーピングマット)を供与した。


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