７　危険物災害対策

ａ　危険性判定試験方法の適正化に関する研究

　独立行政法人消防研究所においては，消防法の危険物の判定試験法改正後に登場した新しい化学物質等，従前の判定法では危険性が十分評価しきれない物質についての危険性の推定・把握が出来る試験方法の研究開発を行う。

ｂ　危険物施設の経年劣化に伴う危険度予測手法の確立に関する研究

　独立行政法人消防研究所においては，供用中の危険物施設の安全性評価手法を確立するため，仮想巨大沖地震の震源域付近に立地している石油コンビナート等の危険物施設を対象として，ごく短周期領域までの強震動を予測するとともに，石油タンク底板の経年劣化を非開放検査手法（AE法）により評価し，予測した地震動を入力とした場合の経年劣化を考慮した石油タンクの応答解析を実施する。

ｃ　危険物施設に係る安全性評価手法等に関する調査検討及び国連危険物輸送専門家委員会への参画

　消防庁においては，危険物施設の事故防止を図るため，危険物施設での安全性評価手法等に関する調査検討を行う。また，国連危険物輸送専門家委員会に参画する。

　独立行政法人産業技術総合研究所では，特に，容器に充填された爆発性物質を対象に，それらが爆発した際の爆発威力の評価法，その無害化技術の開発及び爆発現象を数値モデルにより再現できる計算コードの開発を行う。