3−3 九州北部地方における大雨


3−3 九州北部地方における大雨


(1) 災害の状況

 平成13年7月11日より13日にかけて,停滞中の梅雨前線の影響により九州北部で大雨となった。降り始めから13日9時までの総雨量は,福岡県,長崎県,熊本県で200mmを越え,大牟田市では390mmとなった。
 この大雨により,人的被害はなかったものの,住家の一部損壊5棟,床上浸水66棟,床下浸水687棟の被害が発生した。
 ライフライン関係での被害はなかったが,河川関係では,筑後川水系寒水川で破堤し,佐賀県の一部地域(北茂安町と三根町の町境付近)約50戸,また,多比良川水系多比良川の一部地域(長崎県国見町)で約30戸に浸水被害が生じた。道路関係では,路肩崩壊等により国道及び県道で5か所が通行止めになった。土砂災害については,がけ崩れ11件が発生した。

(2) 国等の対応状況

 内閣府においては,7月12日15時30分「情報対策室」を設置し,関係機関と情報収集及び情報連絡を行った。
 消防庁では,7月12日15時30分より関係機関及び地方公共団体との連絡体制を強化した。
 国土交通省では,7月12日15時45分非常体制とし,現地に災害査定官を派遣するほか,被害情報収集のため災害対策用ヘリコプター等を派遣した。
 防衛庁では,福岡県知事及び佐賀県知事からの災害派遣要請を受け,7月12日から13日にかけて,高良川及び寒水川において土のう積による堤防の補強活動等を行った(人員派遣:延べ約330名)。
 政府は,5月29日から7月18日にかけての西日本を中心とする大雨により,農地等に甚大な被害が生じたことを踏まえ,「平成13年5月29日から7月18日までの間における梅雨前線による豪雨により発生した災害」を激甚災害に指定し,農地等の災害復旧事業等に係る補助の特例措置等を適用した (表1−3−1)

(表1−3−1)平成13年激甚災害適用措置及び主な被災地

(表1−3−1)平成13年激甚災害適用措置及び主な被災地

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