2. 地震動および津波を検討するための諸条件


2. 地震動および津波を検討するための諸条件
 
2. 津波予測
  津波計算にあたっては、想定震源域に合わせていくつかの矩形領域で近似して行う。
a. 想定震源域の浅い側において、地震による変位が東海断層系の海底面まで達する。
b. 駿河トラフの海底面まで達する
ケースについても津波計算を行う。
   
●津波予測の方法
  1) 津波発生
  ・震源モデル(震源モデル検討による)に基づいて海底地形変動を求める。
・海底地形変動の計算は弾性体理論に基づいて行う。
・海面初期変位は海底の全地点で時間差なしに与えられるとする。
  2) 津波伝播
  ・深い海域において充分な精度をもつ線形長波理論による。
・計算は差分法により数値的に行う。津波伝播の計算においては、差分法は計算精度の理論的研究が進んでおり広く用いられている方法である。
・計算は1分メッシュ間隔(1.5〜1.8km)で、震源域から浅い海域(水深100m以浅)の範囲の境界まで行うものとする。
   
3. プレートの相対運動量等によるモデルの検証
   
 御前崎付近のプレートの相対運動量と1854年安政東海地震以降からの経過年数を考慮して推定される変位量と、モデルで設定した平均変位量とを比較し、その妥当性を評価する。
 プレートの相対運動量は、Heki & Miyazaki(2001,in print)による最新の研究成果、(1.88 cm/yr)を用いるほか、バックスリップの計算から求められる変位量についても、地震モーメント及び平均変位量を試算し、モデルで設定した地震モーメント及び平均変位量とを比較し、その妥当性を評価する。
 なお、これらの評価においては、地震発生時における断層面上の平均変位量は、一般的にプレートの動きから求めた変位量より小さいことを踏まえて評価する必要がある。
   
4. 全体評価
   

 以上に述べたパラメータについては、地震動等を中心に検討する中での試算も踏まえ、適切な値を設定する。
 なお、これら試算の過程で、想定震源域やマクロ的に見た断層パラメータについても、より適切なものとなるよう吟味する。

 
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