松浦・芝崎モデル


松浦・芝崎モデル
 
松浦(1995)より抜粋
 

図1 断層面の構成関係。岩石の固着すべり実験で直接測定された断層面に働く剪断応力と相対変位の間の関係(構成関係)。断層面に働く剪断応力は、すべりが進行しはじめると、いったんピーク応力τpまで急激に上昇した後、徐々に動摩擦応力レベルτtまで低下する。応力が動摩擦応力レベルまで低下するのに要するすべり量Dcを臨界変位量と呼ぶ。

 

図2 準静的な破壊核の形成過程。外部応力が増大するにつれて、断層中央の弱い部分で生まれた破壊核(地震の種)は徐々に成長していく。曲線Cの臨界状態を超えると、破壊核は不安定となり、動的破壊(地震)が開始する。このときの破壊核のサイズLcを破壊核の臨界サイズと呼ぶ。断層面に働く剪断応力(τ)、断層面のすべり量(u)。断層面に沿った距離(x)は、それぞれ、破損応力降下量(Δτp≡τp−τt;図1参照)臨界変位量く(Dc)、核形成領域のサイズ(L)で規格化されている。

 
図3 動的破壊の開始-加速-高遠伝搬-停止。時刻T=0に図2の臨界状態(C)を超えて動的破壊がスタートした後の断層面上の応力場の時間変化。動的破壊は、最初は非常にゆっくりと成長するが、やがて急激に加速され 高速で伝播するようになる。断層面に働く剪断応力(τ)、断層面に沿った距離(x)は、それぞれ、破損応力降下量(Δτp)、核形成領域のサイズ(L)で規格化されている。また、時間TはL/Vs(VsはS波速度)で規格化されている。
 
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