日本の火山 vol.22 安達太良山 [福島県]

ほんとの空、歌に詠まれた故郷の山

「阿多多羅山の山の上に毎日出ている青い空が、智恵子のほんとの空だといふ」
詩人・彫刻家としてよく知られる高村光太郎の詩にも登場し、古くは万葉集等にも詠まれ人々に親しまれている安達太良山は、福島県の中部に位置する火山群。山頂部には、直径1.2km、深さ150mの沼ノ平火口がある。
箕輪山(みわやま)(1,728m)、鉄山(てつざん)(1,710m)、本峰の安達太良山(1,700m)等の山々が東西9km、南北14kmに渡り分布し、有史以降は、1900年に大規模な水蒸気爆発が起きている。
1899年の初頭頃から活動が活発化し、1900年7月の噴火で沼ノ平火口内に長径300m、短径150mの火口が形成され、熱灰や石が噴出。降灰に加えて疾風も発生した。この噴火により、火口にあった硫黄精錬所が壊滅し、同精錬所作業員に死者72名、負傷者10名の被害が生じている。
1997年には、同じく沼ノ平火口付近で登山者4名が火山性ガスで亡くなる事故が発生し、現在登山道の一部が立ち入り禁止となっている。

安

安達太良山の沼ノ平火口

安達太良山
活動的火山及び潜在的爆発活力を有する火山に指定されている。平成21年3月31日に噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)を発表。その後、予報警報事項に変更はない(5月10日現在)。

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