防災 Q&A

Q:家庭や地域で防災について話し合う場合、どのようにはじめたらよいのでしょうか?

A:まずは、減災マップを作りながら話し合ってみてはいかがですか

 災害をイメージするといっても、なかなか難しいですね。自分の住んでいる地域の地図に、災害が発生したときに必要な情報を話し合い書き込んでみると、災害時の街の様子や自分や家族がどうするか、近所の人々とどう助け合うかなどが、見えてきます。そして、お互いのコミュニケーションもより深まります。

 減災マップづくりとは、歩いていける範囲(半径1㎞程度)の地図を自分たちで話し合いながら作ってみることです。
 まず、1人、進行役を決めます。そして、住宅の単位まで細かく載っている地図を図書館などでコピーし、貼り合わせます。そこに自分の家、お年寄り、体の不自由な人、妊婦さんの家などをシールや付箋でしるしをつけ、車道、歩道、川など色を変えてなぞります。さらに自治体の発行する防災マップに従って避難場所、病院や危険情報も書き込みます。
 そして、災害が起きたらというシミュレーションをします。できればリーダーはあらかじめシナリオを用意します。震度6強の地震・火災発生、ビルが道をふさぐ、車が炎上、液状化発生等々。シナリオを読み上げ、直後、5分後、30分後の行動をメモして発表してもらいます。
 大半、自分は無傷で家族に連絡をとるなどの行動が多いはずです。なぜケガがないといえるか、家具固定は、体の不自由な人や妊婦さんの家に声をかけたかなどを確認します。
 地図を作って話し合うと、どこが危ないか、子どもや老人をどう助けるか、どんな備えが必要か、わかります。
 生協ではこれを「わがまち減災MAPシミュレーション」として各地で実践しています。最初は傍観者的な人も、自分の地域について話し合うと熱が入ります。できればお子さんと一緒にやってください。子どもは意外と町をよく知っていますよ。
 こういうシミュレーションをすると、いざというときにあわてずに行動できます。地域の人とのコミュニケーションは、互いに助け合う共助にもつながりますね。

まずは、減災マップを作りながら話し合ってみてはいかがですか

イラスト:吉田静佳

日本生活協同組合連合会組織推進本部震災担当 亀山薫(かめやま・かおる)
日本各地の生協で「ぼうさい塾」を開催し、「わがまち減災MAPシミュレーション」を指導する。これまで数千人が参加し、活動が広がっている。中央大学経済学部卒業。中越地震時に生協が支援する事務局を担当したことがきっかけで災害対策を専門とする。生協は災害時に車両や物資を提供している。

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