特集 想像力を高めて「もしも」に備える! 災害をイメージし、防災につながる行動へ【コンテンツ編】

[イメージトレーニング PART 2] -2/2-
危険を先読みできるのが「DIG」
大切なのは「気づき」「考え」「話し合う」こと

みんなで地図を囲み、地域の歴史や今のまちを知ることができる「DIG」。考案者である富士常葉大学の小村隆史先生に、「DIG」本来の目的や意義を聞いた。

被害の出方は地域の力によって異なる

 防災を考える上で出発点となるのは、地域の災害リスクを知ること、伝えることです。行政からの情報もありますが、昔からの地域の住民だからこそ知っている災害の歴史や災害とともに暮らす知恵もあるでしょう。被害の予想は、たとえ専門知識がなくても、かなりの精度で先読みができるはずです。先読みができれば、実際に災害が起こったときのことを議論するのではなく、「そのような事態に陥ることのないよう、ああもしよう、こうもしよう」と言えるでしょう。
 「DIG」は、地域の災害や被害の危険性を「見える化」することによる「気づきのツール」であり「コミュニケーション・ツール」です。大きな地図をみんなで囲みながら、地域をどのように変えていけばよいのかを考えてもらうための計画作りと言えます。初期消火、応急救護、炊き出しなどの避難訓練は、被害の拡大を防ぐことはできますが、命や財産を守ることはできません。実際、阪神・淡路大震災では、ほとんどの犠牲者が建物の倒壊や家具の転倒や落下による即死とされています。災害後の事後対策も必要ですが、それだけでは人の命は救えないのです。
 地震や津波など自然現象は一様に襲いかかりますが、被害の出方は個人や家族、コミュニティの力の差によって大きく異なります。建物の立地や構造にも左右されます。自然の猛威も、地域の防災力でカバーできれば、単なる自然現象にすぎないのです。
 何に気づき、それに対して何をすればいいか? それを考えるのが、本来の防災ではないでしょうか。

小村隆史さん

富士常葉大学環境防災学部准教授
小村 隆史
こむら たかし
1963年、千葉市生まれ。1989年に国際基督教大学大学院修士課程卒業後、防衛庁(当時)防衛研究所に入所。2000年より富士常葉大学へ。地域防災や防災ボランティアをはじめ、防災・危機管理一般に広く携わる。防災関連の専門委員会やプロジェクトに参加するかたわら、全国各地で「DIG」のファシリテーターとしても活躍している。

地形と地名に込められたメッセージ 〜ミニDIGにチャレンジ!〜
 地図から危険を発見するには、そのセンスを養う必要がある。例えば、「鳴滝沢」という川の名称からは土石流、「加計地区」という名は「崖」を連想させることから土砂災害の危険。また昭和50年代に造成された宅地は現在高齢者が多い、河川に近い公共施設は避難所に適さない、など。
 総務省消防庁のHP「自主防災組織教育指導者用教本」(注3 (PDF形式:9.6MB)別ウインドウで開きます)にある、模擬地図「ミニDIG」を利用して、地名や状況から危険を読み取ってみよう。

地形と地名に込められたメッセージ

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内閣府政策統括官(防災担当)

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