7 危険物災害対策



7 危険物災害対策

(1)危険物災害の防止に関する研究

a 危険物施設の安全性向上に関する研究

消防庁においては,危険物施設の安全確保のため,東海地震等の巨大地震発生後,すみやかに石油タンクのスロッシングなどによる異常・被害状況を予見診断するシステムの研究開発を行うとともに,経年劣化が予測される石油タンクの火災・漏えいのリスクと地震発生時の安全性を評価する手法の研究を行った。

(国費 46,689千円)

b 危険物の安全を確保するための技術基準等の整備

(a) 危険物施設に関する腐食・劣化評価手法の開発・導入環境整備

消防庁においては,総合科学技術会議におけるナノテクノロジー・材料分野の府省連携プロジェクトの一環として,危険物施設に関する腐食・劣化に関する評価手法を確立し,データベース構築の提案についてとりまとめた。

(国費 97,936千円)

(b) やや長周期地震動に係る危険物施設の技術基準に対応した設計手法の開発

消防庁においては,やや長周期地震動に対する特定屋外タンク貯蔵所の安全確保のため,既存の浮き屋根を強化された新しい技術基準に適合させるための合理的な改修方法に関する調査・検討を行った。

(国費 146,593千円)

(c) 危険物施設の津波・浸水対策の検討

消防庁においては,大地震に伴う津波,台風等に伴う浸水に対する屋外タンク貯蔵所の安全確保を図るため,過去の被害事例を収集するとともに,屋外貯蔵タンクの津波被害予測手法を確立するための調査・検討を行った。

(国費 25,591千円)

c 新たな技術に対応した危険物保安に関する研究

(a) 危険物保安に関する技術基準の性能規定導入・推進

消防庁においては,新技術・新素材の円滑な導入を可能とすることを目的とした性能規定化について検討を行った。

(国費 88,254千円)

(b) 新技術・新素材の活用等に対応した安全対策の確保

消防庁においては,水素供給施設の安全対策及び再生資源燃料の種類や物性に応じた安全対策に関する調査・検討を行った。

(国費 84,799千円)

(2)爆発防止等に関する研究

爆発危険性予測・評価システムに関する研究

独立行政法人産業技術総合研究所においては,容器に充填された爆発性物質(火薬類,DME,水素等)が爆発した際の爆発威力の評価法の開発とデータ収集及び爆発現象を数値モデルにより再現できる計算コードの開発を行った。


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