次頁 5−2 防災施設設備の整備
（１）民間社会福祉施設の雪害防止
厚生労働省においては，特別豪雪地帯における民間社会福祉施設に対し，除雪助成事業を行う。
（２）雪崩防止
農林水産省においては，積雪地帯における雪崩による被害から集落等を守るため，柵工などの整備と一体的に森林の造成等を推進する。
（３）冬期における道路交通の確保
国土交通省においては，積雪寒冷特別地域における安定した冬期道路交通を確保するため，積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法に基づき，除雪，防雪，凍雪害防止，除雪機械設備に係る事業を推進する。
ａ 除雪，防雪，凍雪害防止
安定した冬期道路交通を確保するため，拠点間を結ぶ主要な広域幹線道路等での防雪事業を重点的に推進するとともに，除雪事業の効率的な実施を推進する。また，鉄道駅周辺や中心市街地，通学路等，特に安全で快適な歩行者空間の確保が必要な歩道等について，消融雪施設等の整備と除排雪作業の充実を総合的に進める冬期バリアフリー対策を推進する。さらに，豪雪時に情報連絡本部を国道事務所等に設置するなど，関係機関相互の情報共有の強化を進める。
ｂ 除雪機械整備
積雪寒冷特別地域の除雪に必要なロータリー除雪車等の車道用除雪機械の整備とともに，歩道用除雪機械や，凍結路面対策のための薬剤散布用機械を整備する。
（４）豪雪地帯対策
国土交通省においては，次の施設の整備を行う。
ａ 安全安心な雪国創造事業
道府県豪雪地帯対策基本計画の理念に基づき，豪雪地帯の安全安心な暮らしの確保に資する施設の整備と克雪施設を効果的に活用する地域の克雪体制整備に対して補助を行う。
ｂ 特別豪雪地帯先導的事業導入推進事業
特別豪雪地帯において，先導的で実践型の技術を導入して，雪害を防除する施設等を整備するための補助を行う。
（５）雪に強いまちづくりの推進
国土交通省においては，豪雪時の都市機能の確保を図るため，積雪・堆雪に配慮した体系的な都市内の道路整備を行う。また，昨年度変更された豪雪地帯対策基本計画に新たに下水再生水等を活用した積雪対策の推進が盛り込まれたことなどを受け，下水道による積雪対策を推進するため，新世代下水道支援事業制度リサイクル推進事業に積雪対策推進型を創設したところであり，下水再生水や下水道施設等を活用した積雪対策のより一層の推進を図る。なお，今年度は北海道札幌市等4箇所において実施する予定である。
（６）雪崩対策
雪崩対策事業調査
環境対策やコスト縮減等に配慮した雪崩防止施設の設計・施工等について調査・研究を行う。
（７）融雪時の出水や雪崩に伴う土砂流出対策等
国土交通省においては，融雪時の出水や雪崩に伴う土砂流出の防止，除排雪機能を発揮できる砂防設備の整備を総合的・包括的に実施することを目的とする雪対策砂防モデル事業を実施する。
（８）空港の雪害防止
国土交通省においては，積雪寒冷地域における航空交通を確保するため，空港の除雪，除雪機械等の整備を行う。