2−1 自然災害による死者・行方不明者の状況



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2 自然災害の状況

2−1 自然災害による死者・行方不明者の状況

我が国では,毎年,自然災害により多くの尊い人命や財産が失われている(図1−2−1,表1−2−1,表1−2−2)。

クリックで拡大表示 図1−2−1 自然災害による死者・行方不明者

昭和20〜30年代前半には1,000人以上の人命が失われる大災害が頻発し,昭和34年の伊勢湾台風は死者・行方不明者が5,000人を越す未曾有の被害をもたらした。

伊勢湾台風以降の昭和30年代後半から,死者・行方不明者は著しく減少し,長期的に見ると逓減傾向にある。これは,治山・治水・海岸事業等の国土保全事業の積極的推進,災害対策基本法の制定等の防災関連制度の整備等による防災体制の充実,気象観測施設・設備の整備の充実,予報技術の向上,災害情報伝達手段の発展及び普及等によるところが大きい。

しかしながら,近年でも,阪神・淡路大震災のように,ときとして多大な人命,財産を失う災害が発生している。平成12年には,3月から有珠山,6月から三宅島で噴火があったが,事前避難等の適切な対応がとられた結果,人的被害は生じなかった。平成16年は,新潟県中越地震や観測史上最多の台風上陸等に伴う大雨など様々な災害に見舞われ,323名の死者・行方不明者がもたらされた。また,平成17〜18年冬季は,約20年振りの大雪となり,150名を越す人命を失った。

クリックで拡大表示 表1−2−1 昭和20 年以降の我が国の主な自然災害の状況

クリックで拡大表示 表1−2−2 近年の我が国の主な自然災害

近年の自然災害による死者・行方不明者を災害別にみると図1−2−2のとおりであり,北海道南西沖地震,阪神・淡路大震災が起こった平成5,7年を除くと,土砂災害をはじめとした風水害,雪害によるものが大きな割合を占めている。

クリックで拡大表示 図1−2−2 災害原因別死者・行方不明者の状況


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