【区分】
第6期 第5期以降も続く課題(噴火後1年以降)
6-02.噴火後も残る影響
1.人口の減少
【教訓情報】
02.地域的な人口推移では、洞爺湖温泉町で大きく減少、月浦地区で増加した。
【文献】
◆1977年の有珠山噴火時は、自然増減に関しては、それまでの傾向から見て際立った特徴は見いだせない。しかし、社会増減に関しては転入も増えているが、それ以上に転出が増えている。その結果、虻田町全体の増減人数も200~300人減と極めて高くなっており、「危険地域」という風評被害による観光客減がサービス産業全体の低迷につながり、それが人口移動につながったのかもしれない。それ以上に噴火の影響が人口移動に出ているのが2000年の数字である。自然増減に関しては、それまでの趨勢で推移しているが、社会増減に関しては明らかに異なっている。それまでの傾向は、転出と転入がほほ同じ数字を示していたが、2000年の動向は転出が転入のほぼ2倍を示している。また、この人口変動を、虻田町内の地域的な在住人口の変動で見てみると、表のようである。すなわち、1995年から2000年の増減は約2,000人の減であるが、地域的には洞爺湖温泉町の減少が虻田町全体の数に相当している。また、大きく増加している地域は月浦地区で、噴火の影響がない安全な地域として、避難住民等が移住した結果であろう。[小田清「北海道・有珠山噴火の歴史と周辺地域の概要」『開発論集 第71号』 北海学園大学開発研究所(2003/3),p.17-19]
第6期 第5期以降も続く課題(噴火後1年以降)
6-02.噴火後も残る影響
1.人口の減少
【教訓情報】
02.地域的な人口推移では、洞爺湖温泉町で大きく減少、月浦地区で増加した。
【文献】
◆1977年の有珠山噴火時は、自然増減に関しては、それまでの傾向から見て際立った特徴は見いだせない。しかし、社会増減に関しては転入も増えているが、それ以上に転出が増えている。その結果、虻田町全体の増減人数も200~300人減と極めて高くなっており、「危険地域」という風評被害による観光客減がサービス産業全体の低迷につながり、それが人口移動につながったのかもしれない。それ以上に噴火の影響が人口移動に出ているのが2000年の数字である。自然増減に関しては、それまでの趨勢で推移しているが、社会増減に関しては明らかに異なっている。それまでの傾向は、転出と転入がほほ同じ数字を示していたが、2000年の動向は転出が転入のほぼ2倍を示している。また、この人口変動を、虻田町内の地域的な在住人口の変動で見てみると、表のようである。すなわち、1995年から2000年の増減は約2,000人の減であるが、地域的には洞爺湖温泉町の減少が虻田町全体の数に相当している。また、大きく増加している地域は月浦地区で、噴火の影響がない安全な地域として、避難住民等が移住した結果であろう。[小田清「北海道・有珠山噴火の歴史と周辺地域の概要」『開発論集 第71号』 北海学園大学開発研究所(2003/3),p.17-19]
表 虻田町字別人口の推移
([『開発論集 第71号』北海学園大学開発研究所(2003/3),p.18]より)
(人)
(人)
地域・年次 | 1990年 | 1995年 | 2000年 | 増減 |
総数 | 10,699 | 10,536 | 8,352 | -2,184 |
大磯町 | 18 | 18 | 17 | -1 |
青葉町 | 537 | 501 | 568 | +67 |
旭町 | 307 | 251 | 231 | -20 |
本町 | 906 | 788 | 619 | -169 |
浜町 | 298 | 235 | 251 | +16 |
栄町 | 701 | 726 | 747 | +21 |
高砂町 | 2,287 | 2,317 | 2.157 | -160 |
入江 | 1,685 | 1,807 | 1.649 | -158 |
泉 | 523 | 653 | 695 | +42 |
三豊 | 40 | 31 | 17 | -14 |
清水 | 306 | 260 | 352 | +92 |
洞爺湖温泉町 | 2,811 | 2,718 | 687 | -2,031 |
月浦 | 105 | 87 | 246 | +159 |
花和 | 175 | 144 | 116 | -28 |
注1)増減数は2000年−1995年人口である。
注2)「国勢調査」各年による。
注2)「国勢調査」各年による。