【区分】
第3期 噴火継続対応期(最初の噴火~2週間)
3-01.噴火活動と被害拡大
1.噴火活動とその後の経過
【教訓情報】
05.4月10日以降、噴火活動は西山西麓火口群と金比羅山火口群に限定されるようになった。
【文献】
◆噴火活動は4月10日以降しだいに一部の火口に限定されるようになった。西山西麓火口郡では噴火活動のある火口は3つとなり、小規模な爆発とともに火口周辺に噴石を飛散させる噴火(炸裂型噴火)が目立つようになってきた。[『2000年有珠山噴火災害・復興記録』北海道(2003/3),p.8]
◆有珠山の火山活動を観測する大学専門家チームは10日も、午前と午後の2回、上空観測を行った。その後の記者会見で岡田弘北大教授らは、火山活動のステージに大きな変化は見られないとし、「当面、短期的には(小規模なマグマ水蒸気爆発が繰り返される)こうした状態が続くだろう」との見通しを示した。
その理由として、5日以降の西山山ろく一帯の地殻変動について「地盤の隆起、断層が思ったほど成長していない」とし、当時描いた▽地溝の発達▽溶岩ドーム出現地点の兆しとなるU字型断層などの出現▽隆起の進行−といったパターン通りには進んでいないことを明らかにした。
その上で、現状の活動について「噴火を繰り返す火口が幾つか定まり、かなり大きくなっている。どちらの火口群(金比羅山山腹と西山山ろく)にもたっぷり水があり、噴火の様子に変化の傾向はない」とした。
地下のマグマが上昇して帯水層に接触、マグマ水蒸気爆発を引き起こしているわけで「エネルギーが消費され、ある種の安定、バランスが取れている」。エネルギーが蓄積されず、地殻変動を起こすには至っていないとする。
さらに、水分が多い爆発を繰り返しているこの段階では、危険な「火砕流や火災サージの発生は考えにくい」(宇井忠英北大教授)との指摘も。[『有珠山−平成噴火とその記録−』室蘭民報社(2000/12),p.102]
第3期 噴火継続対応期(最初の噴火~2週間)
3-01.噴火活動と被害拡大
1.噴火活動とその後の経過
【教訓情報】
05.4月10日以降、噴火活動は西山西麓火口群と金比羅山火口群に限定されるようになった。
【文献】
◆噴火活動は4月10日以降しだいに一部の火口に限定されるようになった。西山西麓火口郡では噴火活動のある火口は3つとなり、小規模な爆発とともに火口周辺に噴石を飛散させる噴火(炸裂型噴火)が目立つようになってきた。[『2000年有珠山噴火災害・復興記録』北海道(2003/3),p.8]
◆有珠山の火山活動を観測する大学専門家チームは10日も、午前と午後の2回、上空観測を行った。その後の記者会見で岡田弘北大教授らは、火山活動のステージに大きな変化は見られないとし、「当面、短期的には(小規模なマグマ水蒸気爆発が繰り返される)こうした状態が続くだろう」との見通しを示した。
その理由として、5日以降の西山山ろく一帯の地殻変動について「地盤の隆起、断層が思ったほど成長していない」とし、当時描いた▽地溝の発達▽溶岩ドーム出現地点の兆しとなるU字型断層などの出現▽隆起の進行−といったパターン通りには進んでいないことを明らかにした。
その上で、現状の活動について「噴火を繰り返す火口が幾つか定まり、かなり大きくなっている。どちらの火口群(金比羅山山腹と西山山ろく)にもたっぷり水があり、噴火の様子に変化の傾向はない」とした。
地下のマグマが上昇して帯水層に接触、マグマ水蒸気爆発を引き起こしているわけで「エネルギーが消費され、ある種の安定、バランスが取れている」。エネルギーが蓄積されず、地殻変動を起こすには至っていないとする。
さらに、水分が多い爆発を繰り返しているこの段階では、危険な「火砕流や火災サージの発生は考えにくい」(宇井忠英北大教授)との指摘も。[『有珠山−平成噴火とその記録−』室蘭民報社(2000/12),p.102]