【区分】
第2期 事前対応期(3/27の前兆現象~噴火まで)
2-03.初動体制
3.ライフライン関係の初動対応
【教訓情報】
03.北海道電力は、有珠山周辺の発電所の運転を停止し、移動発電機車や小型発電機車を準備した。
【文献】
◆3月29日17時頃、有珠山周辺において震度5弱(気象庁発表)の地震が発生したことから、虻田電力所管内の各発電所における運用について検討した。
その結果、虻田発電所は有珠山近傍に位置しており、万一運転中に大規模な噴火及び地震等によって設備が損壊した場合には、虻田市街地及びJR・国道など公衆災害の発生する恐れがあるため虻田発電所の運転を停止した。
また、虻田発電所を停止したことにより、洞爺湖水位の上昇を抑制するため洞爺発電所及び長流川洪水取入所の取水停止を行った。[『2000年有珠山噴火復旧記録』北海道電力株式会社室蘭支店(2000/11),p.25]
◆発電機車は、噴火に合わせて12台を1市、1町、2村に配備した。
その内、国の現地対策本部などが設置された重要施設については、発電機車のケーブルを接続し、停電時には速やかに送電できる体制をとった。それ以外の発電機車については、病院、避難所などの重要施設に対応するため、伊達市、大滝村、豊浦町、洞爺村の4方面で待機配備とした。[『2000年有珠山噴火復旧記録』北海道電力株式会社室蘭支店(2000/11),p.67]
◆3月29日、火山活動の活発化により、伊達発電所(重油火力、350MW×2台)、虻田発電所(水力、6.5MW×3台)ならびに洞爺発電所(水力5.5MW)の停止を余儀なくされた。
これに伴い、音別発電所(ガスタービン、74MW×2台)を起動するとともに同日14時35分から融通電力(随時応援)の受電を開始した。また音別発電所燃料供給体制を強化するとともに、定期点検中の苫東厚真発電所1号機(石炭火力、350MW)の試運転工程を見直し、早期並列を図ることなどによって供給力を確保した。[小坂直人「有珠山噴火とインフラ整備のあり方」『開発論集 第71号』 北海学園大学開発研究所(2003/3),p.126-127]
第2期 事前対応期(3/27の前兆現象~噴火まで)
2-03.初動体制
3.ライフライン関係の初動対応
【教訓情報】
03.北海道電力は、有珠山周辺の発電所の運転を停止し、移動発電機車や小型発電機車を準備した。
【文献】
◆3月29日17時頃、有珠山周辺において震度5弱(気象庁発表)の地震が発生したことから、虻田電力所管内の各発電所における運用について検討した。
その結果、虻田発電所は有珠山近傍に位置しており、万一運転中に大規模な噴火及び地震等によって設備が損壊した場合には、虻田市街地及びJR・国道など公衆災害の発生する恐れがあるため虻田発電所の運転を停止した。
また、虻田発電所を停止したことにより、洞爺湖水位の上昇を抑制するため洞爺発電所及び長流川洪水取入所の取水停止を行った。[『2000年有珠山噴火復旧記録』北海道電力株式会社室蘭支店(2000/11),p.25]
◆発電機車は、噴火に合わせて12台を1市、1町、2村に配備した。
その内、国の現地対策本部などが設置された重要施設については、発電機車のケーブルを接続し、停電時には速やかに送電できる体制をとった。それ以外の発電機車については、病院、避難所などの重要施設に対応するため、伊達市、大滝村、豊浦町、洞爺村の4方面で待機配備とした。[『2000年有珠山噴火復旧記録』北海道電力株式会社室蘭支店(2000/11),p.67]
◆3月29日、火山活動の活発化により、伊達発電所(重油火力、350MW×2台)、虻田発電所(水力、6.5MW×3台)ならびに洞爺発電所(水力5.5MW)の停止を余儀なくされた。
これに伴い、音別発電所(ガスタービン、74MW×2台)を起動するとともに同日14時35分から融通電力(随時応援)の受電を開始した。また音別発電所燃料供給体制を強化するとともに、定期点検中の苫東厚真発電所1号機(石炭火力、350MW)の試運転工程を見直し、早期並列を図ることなどによって供給力を確保した。[小坂直人「有珠山噴火とインフラ整備のあり方」『開発論集 第71号』 北海学園大学開発研究所(2003/3),p.126-127]