【区分】
第1期 有珠山の歴史(2000年噴火以前について)
1-02.1977年噴火災害とその後の対応
3.噴火後の取り組み
【教訓情報】
03.砂防事業の実施に関しては、短期間に推進するという側面から、様々な問題が生じた。
【文献】
◆有珠山の砂防事業は、二次災害の防止の観点から、特に昭和52,53年は極めて短期間に実施しなければならず、次のような様々な問題が生じた。
・地震や地殻変動の続く中、新たに流路工を開削することになったため、橋梁や温泉、水道の付替、支障物件の移転等についても、極めて短期間に行なわなければならず、工事の実施は困難を極めた。
・工事の用地処理にあたっては、地殻変動のため現況筆界が法務局の筆界から3~4m移動し、用地の範囲や境界を確認する作業が事実上不可能になった。そのため、国土調査地籍図に基づき、その分筆地籍を基本として用地を決定したが、最終的な地籍の確定は、地殻変動の沈静後の地籍調査を待たなければならなかった。
・工事に伴って発生する多量の残土や、降雨のたびに発生する泥流堆積物の排土については、処理する場所、時間的な余裕がなく、環境庁の許可を得て、湖畔に投棄することとした。施工にあたっては、オイルフェンスにより汚濁の拡散を防止し、埋め立てた跡地は、環境緑化対策を施し、修景に配慮した。
[『昭和新山、有珠山の噴火と災害対策』北海道(1995/10),p.35]
第1期 有珠山の歴史(2000年噴火以前について)
1-02.1977年噴火災害とその後の対応
3.噴火後の取り組み
【教訓情報】
03.砂防事業の実施に関しては、短期間に推進するという側面から、様々な問題が生じた。
【文献】
◆有珠山の砂防事業は、二次災害の防止の観点から、特に昭和52,53年は極めて短期間に実施しなければならず、次のような様々な問題が生じた。
・地震や地殻変動の続く中、新たに流路工を開削することになったため、橋梁や温泉、水道の付替、支障物件の移転等についても、極めて短期間に行なわなければならず、工事の実施は困難を極めた。
・工事の用地処理にあたっては、地殻変動のため現況筆界が法務局の筆界から3~4m移動し、用地の範囲や境界を確認する作業が事実上不可能になった。そのため、国土調査地籍図に基づき、その分筆地籍を基本として用地を決定したが、最終的な地籍の確定は、地殻変動の沈静後の地籍調査を待たなければならなかった。
・工事に伴って発生する多量の残土や、降雨のたびに発生する泥流堆積物の排土については、処理する場所、時間的な余裕がなく、環境庁の許可を得て、湖畔に投棄することとした。施工にあたっては、オイルフェンスにより汚濁の拡散を防止し、埋め立てた跡地は、環境緑化対策を施し、修景に配慮した。
[『昭和新山、有珠山の噴火と災害対策』北海道(1995/10),p.35]