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06.救援物資を送る側がもう少し考えて物資を送らなければ、物資がただのゴミになってしまうのではないかと思われた。


【区分】
第4期 被災地応急対応期
4-3. 救援物資
2. 救援物資の裏に生じた問題
【教訓情報】
06.救援物資を送る側がもう少し考えて物資を送らなければ、物資がただのゴミになってしまうのではないかと思われた。
【文献】
◆奥尻でのボランティア活動に参加してみて救援物資の量の多さに驚きました。食料は全島民が食べる2年分ぐらいの食料が送られてきているそうです。食糧については消化できるでしょうが私が注目したのは、使えないような衣服、古い下着などが送られてきているということです。奥尻に自分の家の物置の奥にしまってあるいらないものを送ってきているのではないかと思うくらいです。救援物資を送る側がもう少し考えて物資を送らなければ、物資がただのゴミになってしまうのではないかと思いました。[『それでも奥尻の海は青かった—北海道南西沖地震救援キャンプ報告書—』北海道YMCA(1993/10),p.17]
◆企業からの物は、1箱に同じ種類の物が入っているので扱いやすい(と思われた)のですが、一般家族からの物は、ダンボールを開けて仕分けをしなくてはなりません。行ってすぐの仕事は、その仕分けでした。他のたくさんのボランティアの方々といっしょに行いました。食器や衣類を主に分けたのですが、日本全国から届き、中には手紙のそえられているものもありました。人々の善意を強く感じつつ、小さな力が集まれば、この様に大きな力になるのだ、と感動しました。その反面、仕分けの手間を考えると個人で、細々と古着と食器と食料品をいっしょにして送ってきても困るな…とかものすごい量の古着や使いかけの調味料、賞味期限のきれたレトルト食品、古いぬいぐるみ等を見て、考えさせられもしました。又、食器類などは贈答用の物が多く目につきました。送られてくる物は、家族で不用であるけれども、捨てるには忍びない物。という感じがしました。見ていて、つくづく日本は豊かで、物が余っているのだな、と感じました。その同じ日本に住み、豊かに暮らしてきた奥尻の人々が、果して、古着や古い電化製品などを使うのだろうか?と疑問に思いました。きっと送ってこられた方達は"お金だけでなく何かしたい"という単純な気持ちだったのだろうと思われますが、今回のこの状況を見て、私自身は家族から、細々とした物資を送るのは避けようと考えたりしました。[『それでも奥尻の海は青かった—北海道南西沖地震救援キャンプ報告書—』北海道YMCA(1993/10),p.17]

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