05.島牧村では船舶の被害は273隻にのぼった。


【区分】
第3期 地震被害発生期
3-2. 被害の概要
6. 水産・農業・林業の被害
【教訓情報】
05.島牧村では船舶の被害は273隻にのぼった。
【文献】
◆漁港施設の被害は甚大で、漁船の沈没、流失など船舶の被害は二百七十三隻にものぼり、島牧村の基幹産業である漁業は大きな打撃を被りました。[『北海道南西沖地震災害復興概況御説明書』北檜山町ほか編(1999/8),p.13]
◆漁業を基幹産業とする島牧村では水産関係の被害が最も甚大でした。今回の地震による島牧村の全体被害額約53億3398万円のうち、水産関係被害額は約23億1793.5万円と、約43%にものぼりました。この被害の中で70%強を占めているのが、漁業・漁具・漁網等の私的被害です。津波発生の時間帯が夜であったのと、地震直後に津波が襲来したため、避難や適確な措置を講じる時間的余裕が全くなかったことが被害を大きくしました。港に係留していた漁船は岸壁に衝突するなどし、著しく船体が損傷、又沈没しました。1t以上の漁船磯船を含め、全壊が103隻、半壊が88隻、一部破損は82隻を数え、全体で273隻もの漁船が被害を受けました。この数字は、島牧村全体の総隻数の約90%にあたります。漁船の被害額は14億6850万円になりました。また、刺し網や定置網、えびかご等の漁具・漁網の流失は138件、被害額は3億2073.5万円にのぼりました。漁港や漁協関連施設の被害も大きく、被害額は合わせて5億2870万円になりました。今回の災害による漁船・漁具等の消失は、直接的な被害はもとより以降の水揚げが大幅に減少することが予想され、漁業者に与える影響も大きく、漁業を基幹産業とする島牧村にとって大きな打撃となりました。[『平成5年7月12日北海道南西沖地震島牧村災害記録集』島牧村(1995/3),p.56]

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