【区分】
第3期 地震被害発生期
3-2. 被害の概要
4. 交通機関の被害
【教訓情報】
06.道路や河川、空港、漁船など様々な交通機関で損害が出た。
【文献】
◆今回の地震による建設省所管の公共土木施設、道路、河川、海岸等の被害は震源地に近い奥尻島をはじめ、北海道檜山支庁、渡島支庁及び後志支庁管内の広い範囲で発生した。主な被害状況は下記のとおりである。
(1)道路
◆道路の被害は、国道で、5号線、228号線、229号線など4路線12件で土砂崩壊、盛土崩壊等が発生している。道道及び市町村道については、計621件、被害額51億円であり、被害の状況は、路肩崩壊、路面陥没、土砂崩れ、路面の亀裂などである。このうち、件数の30%、被害額の59%は奥尻町の被害である。同町では中央部を東西に結ぶ山間道路が土砂崩れ等で通行不能になり、復旧の見込みがたたない状況であるほか、米岡地区の竣工したばかりの防雪シェルターが倒壊し、そのままになっているなど長期間にわたり日常生活や復旧事業に不便を強いられている。[『平成5(1993年)北海道南西沖地震 東京都調査班報告書』東京都(1994/1),p.24]
◆河川の被害は、道及び市町村管理で、堤防、護岸の損壊等計338件、被害額47億円である。大きい被害は、後志支庁寿都町で尻別川堤防亀裂等5,200m、檜山支庁北檜山町、今金町で後志利別川堤防亀裂等7,150m、同厚沢部町で厚沢部川の堤防亀裂などである。海岸保全施設(道管理)の被害は、護岸損壊等59件、被害額136億円であり、このうち19件、93億円は奥尻町の被害である。他に、大成町、島牧村、長万部町などで被害が出ている。[『平成5(1993年)北海道南西沖地震 東京都調査班報告書』東京都(1994/1),p.24]
◆橋梁の被害は、道道、市町村道合わせて計17件、被害額4億円であり、被害の状況は、路肩崩壊、路面陥没、土砂崩れ、路面の亀裂などである。このうち、件数の24%、被害額の36%は奥尻町のものである。[『平成5(1993年)北海道南西沖地震 東京都調査班報告書』東京都(1994/1),p.24-25]
◆港湾の被害は、13件で81億円、漁港の被害は67件で134億円となっている。大きな被害としては、奥尻町で漁港8件105億円、森町で港湾2件16億円、瀬棚町で港湾2件15億円、函館市で港湾2件30億円となっている。[『平成5(1993年)北海道南西沖地震 東京都調査班報告書』東京都(1994/1),p.25]
◆土木被害では、道道において32路線43箇所、国道において5路線13箇所で被害を受け、全面通行止め、または片側通行止めの交通規制が敷かれた。被害の状況は、路面陥没、舗装路面の亀裂、路肩の崩壊、土砂崩れ等が多く、奥尻島ではスノーシェルターの倒壊という被害も被っている。[『平成5年(1993年)北海道南西沖地震災害記録』北海道(1995/3),p.17]
◆河川被害については、護岸ブロックの倒壊、築堤の亀裂、陥没などにより、338箇所で被害を受け、特に日本海へ流れ出ている後志利別川の堤防は大きな被害を受けた。[『平成5年(1993年)北海道南西沖地震災害記録』北海道(1995/3),p.17]
◆港湾・漁港等では、函館港、奥尻港など計9港湾で、岸壁の前倒れ、エプロンの亀裂、沈下、陥没、瀬棚港、奥尻港など計4港湾で護岸、離岸堤などの沈下、損壊の被害を受けた。漁港においては67箇所、空港については奥尻空港で進入角指示灯の損壊、ターミナル施設の損壊などの被害を受けた。[『平成5年(1993年)北海道南西沖地震災害記録』北海道(1995/3),p.17]
【区分】
第3期 地震被害発生期
3-2. 被害の概要
4. 交通機関の被害
【教訓情報】
06.道路や河川、空港、漁船など様々な交通機関で損害が出た。
【文献】
◆今回の地震による建設省所管の公共土木施設、道路、河川、海岸等の被害は震源地に近い奥尻島をはじめ、北海道檜山支庁、渡島支庁及び後志支庁管内の広い範囲で発生した。主な被害状況は下記のとおりである。
(1)道路
- 国道 4路線・12か所
- 北海道道 494か所(内、橋梁12か所)
- 市町村道 127か所(内、橋梁5か所)
- 国管理 2河川・43か所
- 道管理/市町村管理 338所
- 道管理 59か所(護岸損壊等)
◆道路の被害は、国道で、5号線、228号線、229号線など4路線12件で土砂崩壊、盛土崩壊等が発生している。道道及び市町村道については、計621件、被害額51億円であり、被害の状況は、路肩崩壊、路面陥没、土砂崩れ、路面の亀裂などである。このうち、件数の30%、被害額の59%は奥尻町の被害である。同町では中央部を東西に結ぶ山間道路が土砂崩れ等で通行不能になり、復旧の見込みがたたない状況であるほか、米岡地区の竣工したばかりの防雪シェルターが倒壊し、そのままになっているなど長期間にわたり日常生活や復旧事業に不便を強いられている。[『平成5(1993年)北海道南西沖地震 東京都調査班報告書』東京都(1994/1),p.24]
◆河川の被害は、道及び市町村管理で、堤防、護岸の損壊等計338件、被害額47億円である。大きい被害は、後志支庁寿都町で尻別川堤防亀裂等5,200m、檜山支庁北檜山町、今金町で後志利別川堤防亀裂等7,150m、同厚沢部町で厚沢部川の堤防亀裂などである。海岸保全施設(道管理)の被害は、護岸損壊等59件、被害額136億円であり、このうち19件、93億円は奥尻町の被害である。他に、大成町、島牧村、長万部町などで被害が出ている。[『平成5(1993年)北海道南西沖地震 東京都調査班報告書』東京都(1994/1),p.24]
◆橋梁の被害は、道道、市町村道合わせて計17件、被害額4億円であり、被害の状況は、路肩崩壊、路面陥没、土砂崩れ、路面の亀裂などである。このうち、件数の24%、被害額の36%は奥尻町のものである。[『平成5(1993年)北海道南西沖地震 東京都調査班報告書』東京都(1994/1),p.24-25]
◆港湾の被害は、13件で81億円、漁港の被害は67件で134億円となっている。大きな被害としては、奥尻町で漁港8件105億円、森町で港湾2件16億円、瀬棚町で港湾2件15億円、函館市で港湾2件30億円となっている。[『平成5(1993年)北海道南西沖地震 東京都調査班報告書』東京都(1994/1),p.25]
◆土木被害では、道道において32路線43箇所、国道において5路線13箇所で被害を受け、全面通行止め、または片側通行止めの交通規制が敷かれた。被害の状況は、路面陥没、舗装路面の亀裂、路肩の崩壊、土砂崩れ等が多く、奥尻島ではスノーシェルターの倒壊という被害も被っている。[『平成5年(1993年)北海道南西沖地震災害記録』北海道(1995/3),p.17]
◆河川被害については、護岸ブロックの倒壊、築堤の亀裂、陥没などにより、338箇所で被害を受け、特に日本海へ流れ出ている後志利別川の堤防は大きな被害を受けた。[『平成5年(1993年)北海道南西沖地震災害記録』北海道(1995/3),p.17]
◆港湾・漁港等では、函館港、奥尻港など計9港湾で、岸壁の前倒れ、エプロンの亀裂、沈下、陥没、瀬棚港、奥尻港など計4港湾で護岸、離岸堤などの沈下、損壊の被害を受けた。漁港においては67箇所、空港については奥尻空港で進入角指示灯の損壊、ターミナル施設の損壊などの被害を受けた。[『平成5年(1993年)北海道南西沖地震災害記録』北海道(1995/3),p.17]