2-5. 三陸沖地震(1933年)


【区分】
第2期 事前対応期(北海道周辺における地震・津波の歴史)
2-5. 三陸沖地震(1933年)
【文献】
◆十勝沖地震と同じように、ほぼ同一地域で何度か発生している同名の三陸沖地震のひとつ。1933年3月3日2時31分に発生したこの三陸沖地震は、やはり日本海溝北部の北緯39度14分、東経144度31分を震源に、マグニチュードも8.1と大規模だった。規模のわりに、地震による直接の被害はほとんどなかったものの、北海道の太平洋側全域、および三陸海岸に至る約400㎞もの長大な海岸線に、大規模な津波が発生して被害を大きくした。最大の津波は岩手県綾里の25mで、襟裳でも14mを記録したほか、広尾で3.5m、浦河で2.7mをそれぞれ記録。死者は合計3008名にも達し、7000軒以上もの家屋が流失した。この地震の特異性は、津波の規模の大きさもさることながら、太平洋プレートが自重で折れたことによるものだとされている点だろう(逆断層ではなく正断層と呼ばれている)。もしそれが事実なら、多くの海底地震に見られるプレート同士のせめぎ合いでなく、プレート自体の破壊が原因となった比較的珍しい現象だといえる。[『北海道南西沖地震奥尻町記録書』奥尻町(1996/3),p. 219]

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