黒潮に浮かぶ島
青ヶ島は東京から南へ358㎞、八丈島から68㎞、黒潮の中に浮かぶ伊豆諸島最南端の島である。楕円形をした面積約6㎢ の島は、基底15㎞×8㎞、海底からの比高が1100mという海底火山の頂上部にあたる。
有史以降、青ヶ島では18世紀に活発な火山活動が記録されている。1783年のマグマ噴火では、島の中央の池の沢火口内に複数の火口が形成され、最大2mの噴石が島中に降った。それにより、島内の61戸が焼失、7名の死者がでた。1785年に発生したマグマ噴火では、噴石や泥土が噴出、当時327名の居住者のうち、130〜140名が死亡したと推定されている。生き残った島民は八丈島に避難し、以降、青ヶ島は約50年間、無人島となった。
1832年に島民が戻った時の人口は約240名。1881年に最大人口754名を記録した。青ヶ島村によると、現在の人口は159名となっている。
青ヶ島へは八丈島から船で約2時間30分、ヘリコプターを使うと約20分で着くことができる。かつて活発な火山活動があった池之沢地区では、火の際(ヒノキワ)が語源となっている「ひんぎゃ」と呼ばれる、水蒸気の噴出する穴が無数に見られる。ひんぎゃの熱を利用したサウナが開設されており、観光客や島民が親交を深める場となっている。

青ヶ島
火山噴火予知連絡会により活火山に指定されている。気象庁により噴火予報 (活火山であることに留意)が発表中である(平成28年8月31日現在)。