日本の火山 vol.30 大雪山 [北海道]

北海道の屋根

北海道の中央に位置する大雪山は、最高峰の旭岳(2291m)、北海岳、黒岳など20以上の山々を有する火山群の総称で、「北海道の屋根」とも形容される。
大雪山の中央部にある直径約2kmの御鉢平カルデラは、約3万年前の大噴火で生まれた。そのカルデラの南西方にある旭岳は大雪山の中で最も若い火山で、現在の山頂部は約5000年前までに形成されている。3000〜2000年前に、旭岳の西側が崩壊し、馬蹄形の地獄谷火口が生じた。さらに、1000年前から水蒸気爆発が頻発し、姿見池などの小火口群が形成されている。旭岳で起こった最新の水蒸気噴火は約250年前以降で、地獄谷火口からは現在も噴気が上がっている。ただし、最近3000年間は顕著なマグマ噴火は発生していない。
大雪山の山々が属する大雪山国立公園は約23万haの面積をもつ日本最大の国立公園であり、その広大な自然環境の中では、貴重な動植物が生息している。短い夏には、残雪の白、ハイマツの緑、そして高山植物の花々が美しいコントラストを描く。また、大雪山の紅葉は日本一早いと言われ、9月中旬に山々は赤や黄の色彩に彩られる。

大雪山の旭岳 (気象庁 提供)

大雪山
火山噴火予知連絡会により活火山に指定されている火山。気象庁により噴火予報(平常)が発表中である(4月8日現在)。

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