Disaster Management News―防災の動き‐内閣府防災情報のページ

1.17防災未来賞「ぼうさい甲子園」の取り組み

兵庫県では、阪神・淡路大震災の経験を通して学んだ自然の脅威や生命の尊さ、共に生きることの大切さを考える防災教育を推進し、未来に向けて安全で安心な社会つくるため、子どもや学生が学校や地域で主体的に取り組んでいる防災活動を顕彰する事業を毎日新聞社及び(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構(阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター)との共催により実施しています。

兵庫県が主催に加わってから9年目となる今年度は、小・中・高・大学の4部門に全国から計115団体の応募があり、応募が少なかった地域での先進的な防災教育の取り組みを対象とした特別賞を含む30団体が受賞。そのうち、グランプリやぼうさい大賞、優秀賞に輝いた団体など8団体が1月に神戸で開催した表彰式・発表会で活動内容などを報告しました。

【グランプリ】

女川町立女川中学校(宮城県)
「千年後の命を守るために~私たちの津波対策案~」

今の3年生は東日本大震災発生直後の2011年4月の入学。その生徒らが社会科の授業で「古里に何ができるか」を話し合い、「千年後の命を守りたい」との気持ちを抱いた。同年11月、災害時に住民同士が助け合える絆づくり、広い避難路と高台のまちづくり、震災を記録に残す、という3つの独自の津波対策案を公開授業で発表した。
「記録に残す」方策として、2012年、町内21ヵ所全ての浜の津波最高到達点に石碑を建てる「いのちの石碑プロジェクト」が始動。
2013年2月からは石碑募金を始め、約半年間で建設に必要な一千万円を達成した。

3つの独自の津波対策案を考えた生徒たち

【ぼうさい大賞】

糸魚川市立根知小学校(新潟県)
「根知小発!ジオパークの大自然と向き合う地域防災教育2013」

全校児童わずか27人だが、内閣府などが主催の「防災教育チャレンジプラン2011」応募したのをきっかけに、防災への取り組みを活性化させた。今年度は「コドモ防災クラブ」を組織、3~6年生10人が参加している。「こまったときは 声を出そう」「どこへいっても にげ道チェック」「もっと、安全な場所を考えよう」など「こどもぼうさいし(コドモ防災士)」の頭文字から始まるテーマソングを作成したり、特色ある活動を行った。

地域安全マップを作成する児童たち

千葉県立東金特別支援学校(千葉県)
「一人一人の命と健康を守る防災教育~安心・安全な環境づくり~」

特別支援学校の児童・生徒らが自分の命を主体的に守るため、2011年から防災教育に取り組んでいる。お笑い芸人のネタを元にした替え歌「あたりまえ体操(防災バージョン)」を作り、被災地での教訓を歌詞に盛り込み、披露している。振り付けは自分たちで考え、これまで全校防災集会などで活用してきた。学校が避難所になった時に使うことを想定した絵付きのパーティションづくりは2011年から実施しており、児童らが授業に集中できることから、普段でも使っており、防災を身近なものと捉えることに役立っている。

「あたりまえ防災」を行う児童・生徒たち

高知県立大学イケあい地域災害学生ボランティアセンター(高知県)
「全国の想いを高知へ!~楽しくなけりゃ始まらない~」

「災害時にボランティアのコーディネートを担えるような団体を作りたい。」との思いで2013年3月に設立。現在は、高知県立大学の学生40人が参加している。「未来に被災するであろうと言われる地域」を「未災地」と称し、2013年5月に「未災地ツアー」を実施。メンバーの他、他県の学生ら15人が集まり、被災が予想される地域に対して何ができるかを考えるワークショップを開いた。
また、南海トラフ巨大地震発生時に最大34メートルの津波襲来が想定される高知県黒潮町や同県職員を招いて、防災に関する取り組みを聞くほか、地元の消防団員と大学周辺を歩いて自主防災に取り組む地区住民とのふれあいを通して、防災への意識を高めている。

未災地ツアーのワークショップで話し合う参加者たち

来年度も、全国からの多数のご参加をお待ちしております。
(ぼうさい甲子園 ../../../../tolink/out61.html

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